老人ホームは介護度別に受け入れ可能施設が違う!介護レベルも紹介

老人ホームにはいくつか種類がありますが、利用条件にそれぞれ違いがあります。まず確認しなければいけないのが、利用者さんの要介護度がその施設で対応可能かどうかです。施設によっては必要な介護サービスや医療ケアが提供されていない場合もあるため、介護度によっては利用できないケースもあります。この記事では、老人ホームの違いを介護度別に紹介。介護レベルに適した老人ホームの種類について、理解を深めましょう。

介護レベルを確認!要介護度一覧

老人ホームは、「公的施設」と「民間施設」があり、入居費用やサービス、医療ケアの可否など施設ごとに特色があります。加えて、介護レベルによって利用できる施設が異なります。

ここでは、介護度ごとに一覧にしていますので、チェックしてみましょう。

なお、「自立」とは、介護や支援を必要としない状態。「要支援」とは、基本的にひとりで生活することが可能ですが、一部介助が必要な方で、2段階に分類されます。「要介護」とは、運動機能以外にも理解力や思考力に低下が見られる方で、5段階に分類されます。

施設ごとの対応可能介護レベル一覧

公的施設

施設介護レベル
自立
介護レベル
要支援
介護レベル
要介護
特別養護老人ホーム××
3〜5
養護老人ホーム××
介護老人保健施設××
1〜5
介護医療院××
1〜5
ケアハウス
(一般型)

原則不可であるが施設による
ケアハウス
(介護型)
××
1〜5

民間施設

施設介護レベル
自立
介護レベル
要支援
介護レベル
要介護
介護付き有料老人ホーム
1〜5
住宅型有料老人ホーム
施設による
健康型有料老人ホーム××
サービス付き高齢者向け住宅
1〜3
グループホーム×△※
1〜5
シニア向け分譲マンション
施設による

「○」は受け入れ可能、「×」は受け入れ不可、「△」は施設によります。
※要支援2から利用可

要支援度・要介護度とは?介護レベルの目安

老人ホームは、介護や医療スタッフが常駐しているかなどの理由で受け入れ可能な介護レベルが異なります。

ここでは、それぞれの介護レベルがどのような身体状態を表すかについて詳しく解説します。

介護を必要としない状態「自立」

自立して生活ができ、介護や支援を必要としない状態です。

介護サービスを利用できないわけではありませんが、介護保険が適用されないため、原則全額自費での利用になります。

部分的な介助が必要な状態「要支援」

要支援とは、介護予防サービスの利用が必要である状態で、2段階に分類されます。

介護予防サービスとは、要介護状態になることを予防することを目的とするサービスです。サービスを受けるには地域包括支援センターで介護予防ケアプランを作成することになります。

  • 要支援1:基本ひとりで生活できるが、日常生活で部分的な介助が必要な状態。
  • 要支援2:基本ひとりで生活できるが、要支援1と比べて介助が必要なことが多い状態。

運動機能や思考力、理解力が低下している状態「要介護」

要介護とは、介護サービスの利用が必要である状態で、5段階に分類されます。

介護サービスとは、日常生活を過ごすために必要となる介護を行なうサービスです。サービスを受けるには居宅介護支援事業者に所属するケアマネジャーにケアプランを作成してもらう必要があります。

  • 要介護1:基本ひとりで生活できるが、要支援2と比べて、運動能力や思考力、理解力の低下、問題行動がみられる状態。
  • 要介護2:排泄や食事なども部分的に介助が必要な状態。要介護1と比べて思考力や理解力が低下している状態。
  • 要介護3:排泄や食事などの基本動作だけでなく全面での介助が必要な状態。運動能力や理解力の低下、問題行動がみられる状態。
  • 要介護4:全面的な介助が必要な状態。要介護3と比べて思考力や理解力が低下している状態。
  • 要介護5:介助なしでは生活不可な状態。意思疎通も困難な状態。

老人ホームは対応する介護レベルが異なる

老人ホームは介護度別に利用できる施設が異なることがわかりました。介護レベルが違えばサービスの内容はもちろん、利用者さんに向き合うときに必要となる知識や技術も大きく変わります。施設ごとに対応している介護レベルに注目するようにすれば、介護レベルごとに求められる仕事がなにかを考え行動できるようになり、仕事のスキルアップにつながるでしょう。

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