話題の“介護芸人”って?お笑いの力で介護の現場を変える活動に注目!

介護の仕事は辛くて大変な仕事…そんなマイナスイメージを払しょくするべく、介護の現場で活動するお笑い芸人がいることはご存知ですか?彼らは“介護芸人”と呼ばれ、お笑いの力を介護の現場に取り入れながら、新たな取り組みを行っています。今回は、そんな“介護芸人”の活動に注目しました。実際にどんな活動が行われているのか、詳しくご紹介します。

お笑い芸人と介護職、2つの顔を持つ“介護芸人”が話題!

“介護芸人”とは、介護の現場で活躍するお笑い芸人のこと。その活動は幅広く、介護施設へ出向いてコントや漫才を披露している方もいれば、芸人の仕事と並行して本格的に介護職として働いている方もいます。

以前、インタビューをした鹿見勇輔さんも広島で活躍する“介護芸人”のひとり。ぜひこちらの記事も読んでみてください。

有名な“介護芸人”にはどんな方がいる?

介護芸人の中には、テレビでおなじみの有名人も!注目を集める“介護芸人”の活動を、ピックアップしてご紹介します。

「レギュラー」松本康太さん・西川晃啓さん

「あるある探検隊!」のリズムネタで一躍人気になった「レギュラー」は、現在、介護施設などで漫才を披露する“介護芸人”として活躍しています。レギュラーの松本康太さん、西川晃啓さんは、2人とも「介護職員初任者研修」と「レクリエーション介護士」の有資格者。2019年に出版した『レギュラーの介護のこと知ってはります?』は、笑えて役立つ介護入門本として話題を呼んでいます。
そんなレギュラーの新ネタは、「リズムネタ脳トレあるある体操」。高齢者が思わず「懐かしい!」となるようなフレーズを使いながら、認知症予防や脳トレ要素も取り入れているんだとか。現在も「介護とお笑いを融合させた芸を生み出すこと」をモットーに、積極的な介護施設訪問を続けているそうです。

「メイプル超合金」安藤なつさん

テレビでも活躍する「メイプル超合金」安藤なつさんには、実は“介護のスペシャリスト”としての顔もあります。

学生時代から介護のボランティアなどしていた安藤さんの介護職歴はなんと20年以上!「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」の有資格者でもあり、現場経験も豊富です。
高校在学中にお笑い芸人の道に進んだもののなかなか芽が出ず、しばらく夜間の巡回介護の仕事を掛け持ちしていた安藤さん。

当時の介護の現場は、お笑いの仕事で心が折れかけていた自分を奮起させてくれる場所でした。決して、世間が抱くような“介護の仕事は大変で辛い”といったネガティブな気持ちにはならなかったといいます。

現在では、そんな介護の現場のマイナスイメージを払しょくするために、書籍やテレビ番組などを通して、介護職の魅力を発信し続けています。

「マッハスピード豪速球」さかまきさん

お笑いコンビ「マッハスピード豪速球」のさかまきさんも、夜勤でデイサービスの仕事を続けながら、お笑い芸人としても活動する“介護芸人”のひとり。介護職歴は10年以上になり、「介護福祉士」や「認定心理士」の資格も持つプロの介護職です。

そんなさかまきさんに、周囲からは「介護職って大変そう…」と心配の声もあるようですが、むしろ介護の現場は明るく、面白いものなんだとか。

さかまきさんが出版した電子書籍『介護芸人のコントな世界』でも、日々の笑える介護エピソードが語られています。「介護現場は、まさにボケとツッコミ」と語るさかまきさんは、現在も介護職として働きながら、お笑い芸人として介護のポジティブな面を発信しています。

オラキオさん

「細かすぎて伝わらないモノマネ」で人気のお笑い芸人オラキオさんは、介護職としての顔も持つ“介護芸人”です。2020年からは、介護人材の定着支援サービス「kaigo FIKA」の第1号「プロフィッカー(※若手介護職員のメンタリングを行う人)」として、介護職のケア活動にも従事しています。

ケア活動とは、介護職の悩みを聞き、話をする仕事。より親身になって相談にのれるように、週に一度は介護の現場で実際に働いているといいます。「介護とお笑いはすごく似ている職業」だと語るオラキオさん。

お笑い芸人は相手が何を欲しているか察する能力に長けているので、介護の現場で活かせることも多いんだとか。現在も、介護の現場を明るく元気にするために、若手の介護職のメンタルケアに注力されています。

“介護芸人”のお笑いの力が介護業界を元気に!

今回、“介護芸人”として紹介したお笑い芸人の方々はみな、介護という仕事に対してポジティブなイメージを持っていましたね。彼らの活動がさらに話題になり、広まれば、介護職に対する世間の印象も変わってくるのではないでしょうか。そして何より、利用者さんや介護職の笑顔も増えていくはず。介護業界に明るい風を吹かせる“介護芸人”の活動に今後も注目してきましょう。

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