訪問看護チラシは営業必須ツール!利用者増のための作り方のヒント

訪問看護ステーションの利用者さんを増やすためには、地域のケアマネジャーに事業所について知ってもらい、一人でも多くの利用者を紹介してもらうことが大切です。そのためには、営業チラシやパンフレットをお渡しすることも有効な手段。本記事では、訪問看護チラシの作り方のヒントを解説するとともに、チラシを渡す際の心構えもご紹介します。事業所の強みがより良く伝わる営業ツールを作り、訪問枠を埋めたいとお考えの方はチェックしてください。

訪問看護チラシも営業効果あり!

SNSや公式サイトの運用も、訪問看護ステーションについて知ってもらう大切な手段です。しかし一見アナログなチラシも、デジタルの情報発信とはまた違った営業効果を発揮します。

〈訪問看護チラシを活用するメリット〉
・ 営業先であるケアマネジャーに直接手渡しできる
・ 多くの情報を一目で見渡せる
・ 保管が可能なので、手隙のときに目を通してもらえる

忙しいケアマネジャーに時間を作ってもらい、「うちのステーションの特色は……」といった営業トークをじっくり聞いてもらうことは、なかなか難しいものです。
そんなとき、特色を分かりやすくまとめたチラシを渡すと、手が空いたときに目を通すことができ、大まかな情報を一目で把握してもらえる可能性が高まります。ターゲットであるケアマネジャーに直接アプローチできることも、紙媒体の大きなメリット。営業ツールとして、想像以上の効果をもたらすかもしれません。

チラシはどうやって作成する?

チラシ作成する方法として、外注するか・自作するかの2パターンがあります。それぞれの方法について解説しましょう。

1.外注する

チラシを外注するには、制作会社に依頼するほか、クラウドソーシングサービスを通じて、個人のクリエイターに依頼する方法も。
依頼から印刷物の納品までは、おおよそ2週間~1ヶ月ほどかかる傾向にあり、料金相場については数千円~数万円と幅があります。納期にある程度の余裕を持ちつつ、予算に合った費用で制作してくれる会社やクリエイターを探す必要があるでしょう。

2.自作する

時間や費用負担を抑えてチラシを作りたい場合は、自作するのも一つの手。
多くの訪問看護ステーションが自作のチラシを活用し、営業活動を行っています。
特別なソフトやデザインスキルがなくても、PowerPointやCANVAの無料テンプレートを使うと、デザイン性の高いレイアウトが可能です。印刷は自宅やオフィス、コンビニにあるプリンターやネット印刷を利用すると良いでしょう。

利用者増につながる訪問看護チラシ作成のコツ

訪問看護チラシに積極的に記載すべき内容や作成のコツをご紹介します。

訪問看護ステーションの強みを明確にして記載

ケアマネジャーの目に留まるチラシを作成するためには、ステーションならではのアピールポイントを目立つ場所に記載することが大切です。
まずは、自分たちの訪問看護ステーションが持つ強みや、他ステーションと差別化できるポイントを書き出してみましょう。

例えば、以下のような内容は特にアピールポイントとなります。

・ まだ数少ない小児や精神科の領域にも対応できる
・ 訪問看護認定看護師・在宅看護専門看護師が在籍し、質の高い看護ケアを行える
・ 認知症ケア専門士・終末期ケア専門士が在籍し、専門的なケアを行える
・ 24時間365日訪問可能で、緊急対応に強い
・ 男性看護師が在籍しており、同性の利用者の理解者になれる

また、日頃からケアマネジャーに困りごとをヒアリングし、その問題解決につながるような内容を入れ込むことも効果的。「終末期看護の経験がある看護師が在籍し、緊急時の対応も行えます」など、メリットを想像しやすくなるよう具体的に記すと良いでしょう。利用者さんの生活を共に支えるパートナーとして、より信頼感を持ってもらえるのではないでしょうか。

スタッフの個性や強みもアピールしよう

ケアマネジャーは、担当の利用者さんが安心して過ごせるかに重きを置いて、紹介先を選定しています。そのため、ステーションにどんなスタッフが在籍しているのかを知り、親しみを持ってもらうことも大切です。
スタッフの顔写真と共に、一人ひとりの思いや得意分野を掲載すると、大きな安心材料になるでしょう。チラシを渡す際には、「経験豊富なベテラン看護師が多く在籍しています」、「認知症ケアの研究を行ってきた理学療法士が、症状の進行を抑えるリハビリテーションを提供します」などの一言を添えると、より印象に残りやすくなります。

空き状況も見える化して記載

ケアマネジャーから利用者を紹介してもらう際、「空きがなくてお断り」をすると、次回以降は依頼しづらくなってしまう可能性があります。
お断りをできるだけ避けるためにもチラシに空き状況を記載しておくと、お互いにとって安心です。以下のように、表で見える化すると分かりやすいでしょう。

訪問看護ステーション空き状況(例)

基本的な記載内容もチェック

営業チラシの下部に必ず記載したい内容が、基本情報です。
ステーションの名称や住所、対応エリア、問い合わせ用の電話番号やFAX番号、ホームページアドレスやQRコードなどが、基本情報にあたります。
まずは、上部に配置した写真やアピール文で目線を惹き付け、最後に基本情報に目線を動かしてもらい、ステーションの名前を印象付けると良いでしょう。

訪問看護チラシ作成後の知っておきたいポイント

訪問看護チラシは、渡す際にちょっとしたアピールを行ったり、渡した後に反響を振り返ったりすることも大切。営業効果アップが期待できるチラシ作成後のポイントをチェックしましょう。

渡すときに心がけたいこと

訪問看護チラシを渡す際は対面でもアピールできるよう、極力手渡しするのがおすすめです。担当のケアマネジャーがいる場合は、訪問看護の利用者さんの近況を報告しつつチラシを笑顔で渡し、事業所の強みを端的に伝えると良いでしょう。

チラシの反響率も把握しよう

チラシの内容や配布数をより高めていくため、反響率を把握することも大切です。
チラシの反響率は、以下の計算式で割り出すことができます。

反応があった数÷チラシ配布部数×100=反響率(%)

問い合わせや依頼など、何らかの反応があった数を配布部数で割ることで反響率を確かめることが可能。例えば、50枚のチラシを配布し、3件の反応があった場合は以下の通りです。

3件÷50枚×100=6%

反響率と併せて、チラシの内容や配布日時・対応者の職種・手渡しか郵送かなど、詳細を記録しておきましょう。定期的にチラシを配布してデータを蓄積することで、どのようなチラシがより効果的か把握し、次の施策に活かすことができます。

強みが伝わる訪問看護チラシで効果的なアピールを!

訪問看護チラシを作成することは、スタッフ一人ひとりの得意分野や人柄、訪問看護ステーション全体の強みを再確認する機会にもなります。チラシを渡す際のアピールも心がけることで、対面の営業力も向上できるのではないでしょうか。魅力的なチラシを通して、広く事業所について認知してもらい、さらなる地域連携につなげられると良いですね。

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