レクリエーションとして介護施設で人気の塗り絵!おすすめ題材7選
手軽に取り入れやすいレクリエーションとして、介護施設でも人気の「塗り絵」。手を動かすトレーニングになることはもちろん、心にも体にもよい働きがあると言われています。この記事では、なぜ塗り絵はレクリエーションとして介護現場で人気なのか、またおすすめの題材についても紹介。レクリエーションに塗り絵を取り入れたい方や、塗り絵の題材選びに迷っている介護職の方は、ぜひご覧ください。
目次
認知症の予防やリハビリにも塗り絵がおすすめ!
少し前までは「塗り絵は子供がするもの」と思われがちでしたが、近年は大人向けの塗り絵本が発売されるなど、幅広い年代に親しまれています。目の前の塗り絵と向き合い、無心になって色を塗っていくことで、心が整いリラックスできるというのが人気の理由のようです。塗り絵の魅力は年齢を重ねても色あせることはなく、高齢者からも人気を集めています。そのため、レクリエーションとして活用する介護施設も増えているのです。
さらに、指先を細かく動かす塗り絵には、脳を活性化させる働きも。「色を塗る」という動作1つをとっても、構図を確かめて塗る順番や色を決めていくなど、さまざまな箇所の脳を活発に使います。こうしたことから、塗り絵は認知症の予防やリハビリにもぴったりのレクリエーションです。多くの介護施設や病院などでも、積極的に取り入れられています。
塗り絵をレクリエーションとして介護現場で行う際の注意点
認知症の予防やリハビリにも効果的な塗り絵。レクリエーションとして介護に取り入れるときには、次のポイントに注意しましょう。
利用者さんの能力に合わせる
塗り絵には、さまざまな絵柄や大きさがあり、難易度も幅広く設定されています。そのためレクリエーションとして介護に塗り絵を取り入れるときは、利用者さんの能力に合ったものを選ぶことが大切です。ある利用者さんにとっては簡単すぎる塗り絵でも、別の利用者さんにとっては難しいこともあるかもしれません。レクリエーションとして塗り絵を楽しんでもらえるよう、一人ひとりに合ったものを選びましょう。
楽しめる題材を選ぶ
レクリエーションとして介護に塗り絵を取り入れるときには、「題材選び」も大切です。利用者さんの価値観に合った題材を選ぶことができれば、より夢中に取り組みやすくなるでしょう。昔ながらのことが好きなのか、それとも現代的なものが好きなのかなど、利用者さんの好みを知っておくことも有効です。次からおすすめの塗り絵題材も紹介していきますので、ぜひテーマ選びの参考にしてみてくださいね。
四季の移り変わりを楽しむ「季節の塗り絵」
「季節の塗り絵」なら、3月はひな祭り・5月は鯉のぼりなど、四季の移り変わりを絵柄とともに楽しめます。毎月塗り絵をレクリエーションに取り入れている介護施設でも、季節の絵柄は迷わず選びやすい題材でしょう。インターネット上で無料ダウンロード可能な塗り絵も多く、簡単なものから難しいものまで難易度も幅広いことが特徴。塗り絵を初めて行う利用者さんでも、比較的取り組みやすい題材でしょう。
例:「ぬりえWEB」
https://www.nurieweb.com/pub/senior.html
記憶を辿りながら色づけ「花の塗り絵」
100円均一のお店などでも販売されている「花の塗り絵」は、利用者さんそれぞれの能力に応じた塗り込みが楽しめる題材の1つ。複数の色を重ねていけば、より本格的な塗り絵ができます。また、記憶を辿りながら花の色を思い浮かべて色づけしていくことは、脳の活性化にもぴったり。塗る場所が大きな絵柄から細かいものまで、さまざまな種類の塗り絵が手に入りやすいことも魅力です。絵柄を選ぶときには、花言葉もヒントにしながら選んでみるのもよいでしょう。
誰かに送りたくなる「動物の塗り絵」
上手に描けた塗り絵は、身近な方にプレゼントしてみるというアイデアも。近年発売されている塗り絵の中には、ポストカードサイズのものもあります。季節や花の題材はもちろん、犬やうさぎなどの「動物の塗り絵」は気持ちも和やかにしてくれるでしょう。古くから世界的に親しまれている可愛らしい絵本のキャラクターなどは、お孫さんなどへのお手紙にもおすすめ。ポストカードサイズであれば、レクリエーションが終わった後も自宅や介護施設に飾りやすいでしょう。
思い出を振り返りながら「昭和の塗り絵」
現代の日本では見かけなくなった風景を、思い出しながら楽しめる題材が「昭和の塗り絵」です。利用者さんが幼少期や成人期の情景を思い出せる題材を選ぶことも、塗り絵のよさと言えるでしょう。目の前の塗り絵に集中しながらも、懐かしの日を思い浮かべることができれば、脳の活性化にもよい影響があるかもしれません。昔ながらのものを大切にする利用者さんに、おすすめしたい塗り絵です。
例:プランティングフラワー協会「高齢者のための塗り絵」
https://plantingflower.jp/nurie/
お出かけ気分で「旅の塗り絵」
かつて旅した場所や、行ってみたいところに思いをはせながら取り組める「旅の塗り絵」。国内外のさまざまな観光地や名所を、塗り絵で楽しめます。利用者さんが暮らしたことのある街や訪れたことのある場所ならば、思い出話にも花が咲きそうですね。塗る箇所が細かいものも多いため、塗り絵のレクリエーションが好きな方にとくにおすすめでしょう。
例:Brother「大人の塗り絵」
https://online.brother.co.jp/ot/dl/Contents/hobby/nurie/
絵描きな利用者さんには「名画の塗り絵」
塗り絵のレクリエーションを介護施設で楽しむ利用者さんの中には、絵が得意・好きという方もいるかもしれません。そんな方には「名画の塗り絵」もおすすめ。世界的に有名な絵画を再現した塗り絵などがあり、それぞれの感性をいかんなく発揮できます。細かい箇所が多いものがほとんどですが、絵が好きな利用者さんがいる介護施設の方は知っておいて損はないでしょう。
<番外編>線を削ると色が出てくる「スクラッチアート」
「色を塗るのは苦手だけれど、線をなぞることならできる」という利用者さんには、「スクラッチアート」という提案も。スクラッチアートは、真っ黒のスクラッチ面に描かれた線を専用のペンでなぞることで、色鮮やかな絵に変えていくアートのこと。海外でブームになっており、近年は日本でも手軽に手に入るようになってきました。塗り絵だと抵抗がある利用者さんでも、線をなぞるだけならハードルがぐっと下がり、取り組んでいただけるかもしれません。指先を使ったレクリエーションに迷ったときには、ぜひ選択肢に加えてみてくださいね。
レクリエーションとして介護現場でも塗り絵を活用しよう!
塗り絵のレクリエーションは、手軽に取り入れやすく、介護現場でも人気です。指先のリハビリになるだけでなく、脳の活性化を促す働きも期待されます。大切なのは、利用者さんの能力や価値観に合った題材を選ぶこと。この記事も参考に、塗り絵のレクリエーションを介護現場で活用していきましょう。