高齢者傾聴スペシャリストとは?資格の概要や資格取得方法まとめ

聴くことをメインとした高齢者とのコミュニケーション術の資格「高齢者傾聴スペシャリスト」を知っていますか?傾聴(けいちょう)を通じて高齢者のQOL向上や心のケアなどが行えることから、介護現場で役立つ資格として注目を集めています。そこで今回は、高齢者傾聴スペシャリストの資格概要や資格取得方法などを詳しく解説!受検資格なし・完全在宅で取得可能な資格なので、ぜひチェックしてくださいね。

高齢者傾聴スペシャリストってどんな資格?

高齢者傾聴スペシャリストとは、高齢者に対して傾聴を行うための専門的な知識とスキルを持つ方のこと。「NPO法人シニアライフセラピー研究所」が監修する「高齢者傾聴スペシャリスト講座」を修了した者に与えられる資格です。

そもそも傾聴とは、耳・目・心を使い、相手の気持ちに寄り添いながら話を聴くことを意味します。ただ聞き上手であることとは違い、相手の表情や身振り手振りなどの言葉以外のメッセージをくみ取ること、いわば「心で聴く力」が求められるのです。傾聴により相手に安心感や充実感をもたらし、QOL(生活の質)を高めることをもできるといわれています。

介護施設では、悩みを話せる相手がおらず、孤独感や不安を抱える利用者さんも少なくありません。利用者さんに対し、確かな知識とスキルに基づいて傾聴を行える高齢者傾聴スペシャリストは、介護現場で重宝される人材といえます。

高齢者傾聴スペシャリストの資格取得のメリットは?

介護スタッフが高齢者傾聴スペシャリストの資格を取得することで得られるメリットをご紹介しましょう。

利用者さんとのコミュニケーションが円滑になる

正しい傾聴スキルを身につけることで、利用者さんとのコミュニケーションがスムーズになります。また、傾聴におけるストレスの2つの側面、「利き手のストレス」と「話し手のストレス」の仕組みを理解し、対処法を学べることもメリットです。日々の会話の中で、「利用者さんがストレスを抱えていないか不安…」「自分自身がストレスを抱えている」といった悩みの解消にもつながるでしょう。

利用者さんとの信頼関係構築に役立つ

相槌・繰り返し・尋ね返し・リフレーム(肯定的な言い換え)など、さまざまな傾聴スキルを習得できます。スキルを駆使して親密なコミュニケーションをとることで利用者さんは気持ちよく話をしてくれるようになり、信頼関係を深めることができるでしょう。

利用者さんの心のケアができようになる

傾聴スキルを活かしたコミュニケーションを続けることで、利用者さんは徐々に心を開いて、会話してくれるようになるでしょう。そして、その思いを介護スタッフがしっかりと受け止めることで利用者さんに充実感や安心感を与えることができ、結果的に心のケアにつなげることができます。利用者さんの心の拠り所になれることも、高齢者傾聴スペシャリストのメリットといえるでしょう。

高齢者傾聴スペシャリストの資格取得の方法は?

高齢者傾聴スペシャリストの資格は、「高齢者傾聴スペシャリスト講座」を修了することで取得できます。では、詳しく解説していきましょう。

受検資格なし!講座修了で資格取得

高齢者傾聴スペシャリストの資格を取得できる講座は、ユーキャンの「高齢者傾聴スペシャリスト講座」のみです。受検資格はなく、年齢・国籍を問わず、誰でもチャレンジ可能!最終課題(検定試験)で70%以上の点数を取れば合格となります。

テキストはたったの2冊

メインテキストは2冊のみです。テキスト1は基礎編、テキスト2は実践編で体系的に学べる内容になっています。それぞれのテキストで学ぶ主な内容は次のとおりです。

テキスト1基礎編…受容・共感・関心といった傾聴の基本・注意点・具体的なスキルなど
テキスト2実践編…高齢者や認知症の方についての知識やストレス・マネジメントなど

加えて、傾聴便利帳・ポイントチェックDVD・傾聴実践ノート・添削課題集などの副教材も充実しています。検定試験は自宅でいつでも受検できるので、忙しい方にもチャレンジしやすいでしょう。

高齢者傾聴スペシャリストの合格までのスケジュールは?

学習開始から資格取得までの標準的な期間は約3ヶ月です。1ヶ月目でテキスト 1の学習完了、2ヶ月目にテキスト2の学習を終え、3ヶ月目はテキストの各単元の末尾にある確認テストの回答を繰り返すことで知識を定着させます。学習を進める中で不明点・疑問点があれば、メールなどで質問することも可能です。もし何らかの事情で学習が遅れてしまっても、最長6ヶ月まではサポートを受けられます。

高齢者傾聴スペシャリストは介護現場で今すぐに役立つ資格

高齢者傾聴スペシャリストの資格を取得することで、利用者さんとのコミュニケーションが円滑になるだけでなく、信頼関係が深まり、心のケアまでできるのが大きなメリットです。また、利用者さんとの会話の中で生じる自身のストレスへの対処法なども学ぶことができます。在宅で受検可能なので、ぜひ資格取得を検討してみてくださいね。

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