高齢者ケアストレスカウンセラーとは?資格の概要について解説!

高齢者の心理的ケアを行う「高齢者ケアストレスカウンセラー」。ストレスを抱える高齢者への理解を深め、利用者さんとのコミュニケーションをより円滑にしたいと考える介護職員やケアマネジャーなどに注目されています。高齢者ケアストレスカウンセラーの概要や仕事内容、資格取得の方法などについてまとめました。現在の職場でスキルアップを目指したい方、利用者さんとより良い関係を築きたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

【簡単に解説】高齢者ケアストレスカウンセラーとはどんな資格?

高齢者ケアストレスカウンセラーとは、心理的なケアを行う「ケアストレスカウンセラー」の上位にあたる資格です。人の心の部分を基礎的に学習し、心理的なケアができるケアストレスカウンセラーの知識に加えて、高齢者の心のケアに特化した専門性が求められます。

高齢者ケアストレスカウンセラー資格は、一般財団法人職業技能振興会によって認定されます。

高齢化社会となり、日本では若い世代や働き盛りの世代だけでなく、ストレスにさらされる高齢者の数が少なくありません。高齢者の中には、老化による身体機能や認知機能の低下に直面し、不安がストレスにつながる方もいます。また、高齢者本人だけでなく、介護者や家族などがストレスを抱えているケースもあるでしょう。高齢者ケアストレスカウンセラーは、高齢者とその介護に関わる人々に心理的に寄り添い、カウンセリングを行う専門家です。

高齢者ケアストレスカウンセラー資格はどんなときに役立つ?

高齢者ケアストレスカウンセラーの資格は、どんな場所で、どのように役立つのでしょうか。仕事内容や活躍できる場所について解説します。

仕事内容

高齢者ケアストレスカウンセラーの主な仕事は、高齢者本人やその家族、介護者などが抱えるストレスにしっかりと耳を傾け、話を聞くことです。一般的には、60分前後で時間を設定し、面談形式でカウンセリングを実施します。カウンセラーはアドバイスすることが重要と考えがちですが、高齢者ケアストレスカウンセラーの場合、相談者の話に耳を傾けることが何よりも大切です。面談時には、話をさえぎったり評価したりせず、しっかりと相談者に寄り添いましょう。

活躍できる場所

高齢者ケアストレスカウンセラーが働く職場は、主に以下のとおりです。

  • 高齢者介護施設(特別養護老人ホームや介護老人保健施設など)
  • 高齢者居宅介護支援事業所(訪問介護やデイサービスなど)
  • 医療機関(総合病院やクリニックなど)

このように、高齢者と接する機会の多い施設では、高齢者ケアストレスカウンセラーの資格が役立つでしょう。しかし、高齢者のカウンセリングを専業として働いている方はあまりいません。実際には、介護職員やケアマネジャーとして業務にあたりながら、高齢者ケアストレスカウンセラーの仕事を兼ねているパターンがほとんどです。したがって、介護職や看護職の方がスキルアップする目的で、高齢者ケアカウンセラーの資格を取得しているケースが多いといえます。

高齢者ケアストレスカウンセラー資格を取るには?

高齢者ケアストレスカウンセラーの資格を取得する方法を解説します。

試験の概要

高齢者ケアストレスカウンセラーの受験資格は、18歳以上かつ、ケアストレスカウンセラーの資格を保有していることが条件です。ケアストレスカウンセラー資格が未取得で、高齢者ケアストレスカウンセラー資格を取得したい場合は、併願受験も可能ですので、検討してみてはいかがでしょうか。その場合、ケアストレスカウンセラー試験と高齢者ケアストレスカウンセラー試験の両方で、合格点を満たす必要があります。

【高齢者ケアストレスカウンセラーの試験概要】

受験資格18歳以上かつ、ケアストレスカウンセラーの資格保有者
※ケアストレスカウンセラーとの併願受験も可能。併願受験の場合は、ケアストレスカウンセラーと高齢者ケアストレスカウンセラーの両方で合格点を満たす必要があります。
試験内容公式テキストの範囲+一般常識から出題
試験時間60分
受験料12,000円
合格基準70%以上の正答率
結果発表試験終了時に確認
試験方式CBT形式
受験会場全国220ヶ所以上
※公式サイトより確認できます。
https://cbt-s.com/examinee/testcenter/?type=cbt&name=%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E8%A9%A6%E9%A8%93&testpgid=
試験日程2023年試験日程は下記のとおり
第38回試験(終了)
申込期間 2月1日(水)~3月27日(月)
実施期間3月1日(水)~31日(金)  

・第39回試験
申込期間6月1日(木)~7月27日(木)
受験期間7月1日(土)~7月31日(月)

・第40回試験
申込期間11月1日(水)~12月25日(月)
受験期間12月1日(金)~12月28日(木)
申込方法公式サイトより申し込み
https://cbt-s.com/examinee/examination/fos-cs.html

求められる知識

高齢者ケアストレスカウンセラーになるには、求められる知識をあらかじめ理解しておきましょう。高齢者の考え方の特性や抱える悩み、ストレスへの対処法、高齢者とのコミュニケーションの取り方などを把握しておく必要があります。

資格取得のための学習方法

高齢者ケアストレスカウンセラーの公式テキストがあります。試験は公式テキストの範囲から出題されるため、テキストを使った自己学習が可能です。また、通信講座で学べる機会もあります。

利用者さんのストレスに寄り添い、より良い関係構築を

高齢者ケアストレスカウンセラーは、高齢者に心理面で寄り添うことが求められます。介護職員やケアマネジャーなどが、利用者さんへの理解を深めるために資格を取得することも少なくありません。高齢者本人だけでなく、その家族や介護者が抱える悩みを理解できれば、利用者さんとのより良い関係を築くことができるでしょう。スキルアップの一環として、高齢者ケアストレスカウンセラー資格の取得を検討してみませんか?

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