【日本の高齢化率】最新データは?未来予測と今後の問題点

「高齢化が進み、日本は超高齢社会へ」と言われていますが、実際のところ、どのくらいの高齢化率なのでしょうか?そもそも高齢社会とは、65歳以上の高齢者が人口の14%を超えた社会のことを言います。そして、21%を超えた社会を超高齢社会と呼んでいるのです。そこで今回は、日本の高齢化率の最新データを紹介し、今後の推移予測や問題点について見ていきましょう。

過去最多!65歳の高齢者人口は3,627万人

まずは、日本の高齢率の最新データを紹介します。総務省統計局が発表した「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」によると、2022年9月15日における日本の総人口は1億2,471万人で、前年と比べて82万人減少。

その半面、65歳以上の高齢者の人口は3,627万人で、前年よりも6万人増加しており、過去最多となりました。総人口に占める高齢者の割合は29.1%で、日本は超高齢社会であることがわかります。

では、性別や年齢による違い、外国との比較をしていきましょう。

男女別人口

高齢者人口の性別の違いを見ていくと、男性は1,574万人、女性は2,053万人。男性よりも女性の方が479万人多い点が特徴です。男女別での高齢者人口の割合では、男性人口における男性の高齢者人口の割合は26%であるものの、女性の場合は女性人口の32%を占めています。

男女ともに高齢者は増加していますが、特に高齢者人口に占める女性の割合が多いことがわかるはずです。

年齢別人口

年齢別で見ていくと、年を追うごとにどの年齢層でも高齢者が増えています。特に80歳以上の高齢者人口の増加が顕著です。2000年の65歳以上の人口は2,204万人、2022年では3,627万人になっており、約164%増加しています。

70歳以上では約192%、75歳以上は約215%の増加。80歳以上の方を見ると、2000年では486万人だったところ、2022年には1,235万人になり、約254%も増加しています。

世界での日本の高齢者人口

次に世界にも目を向けてみましょう。人口10万人以上の国や地域の中で、日本の総人口に占める65歳以上の人口割合は29.1%で第1位、第2位のイタリアは24.1%、第3位のフィンランドは23.3%です。

日本の高齢者人口の割合は、世界で最も高い水準であることがわかります。

2040年には3,921万人に!

高齢化は今後も続くと予測されています。その理由は、第2次ベビーブーム(1971~1974年)で生まれた方が高齢者になるためです。

この方々が65歳以上になる2040年には、高齢者は3,921万人に達し、日本の総人口に占める割合は35.3%になると考えられています。

超高齢化の問題点

最後に、超高齢化によって起きる問題点について考えていきましょう。

労働力人口の減少による経済成長の伸び悩み

日本では、高齢化だけではなく少子化も問題になっています。少子化が進み、高齢者の割合が増えると、労働力人口が低下して経済成長の伸びが鈍化。世界での視点で考えると、成長が期待できない日本に投資する魅力が低下することが考えられます。

社会保障制度の崩壊

日本の社会保障制度は、労働力人口が高齢者を支える仕組みになっています。そのため、少子高齢化が進むと、高齢者1人を支える労働力人口が減少して労働力人口1人あたりの負担が増大し、社会保障制度の崩壊につながる可能性があるのです。

医療・介護現場への負担増

高齢者が増加するということは、疾病構造が変化したり要介護の方が増えたりすることも考えられます。そのため、医療や介護現場での負担が増え、現状の体制では対応が追いつかないということも。

また、高齢者が高齢者を介護する老々介護のさらなる増加も懸念されています。

高齢者の就業場所の確保

「高齢者になったから働けない」というわけではありません。高齢者でも健康で、就業意欲にあふれた方もいるでしょう。そういった方が働けない場合、社会から引き離されたことによる孤立感から生活の質が低下する可能性があります。

高齢者が生き生きと生活でき、生活の質を低下させないためにも、高齢者の就業場所を確保する必要があるのです。

高齢化に伴い介護分野はさらに注目される

日本の高齢化率の最新データをチェックすると、高齢化は今後さらに進み、それに伴う問題点も数多くあることがわかりました。日本では、少子化対策も欠かせませんが、高齢化対策も急がねばなりません。高齢化によって介護の需要が増えることが想定できるため、今後も介護分野の職業は注目されるでしょう。

この記事をシェアする