知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「て~と」一覧
介護スタッフとして従事する中で、耳にする機会が多い介護・医療用語。先輩スタッフの言っていることが分からない…という経験をしたこともあるのではないでしょうか。この記事では、介護の現場でよく使われる介護・医療用語について解説。今回は「て~と」で始まる用語をピックアップしました。スタッフ間で円滑なコミュニケーションを取るためにも、介護・医療用語をぜひ再確認しておきましょう。
「て~と」>「て」から始まる介護・医療用語一覧
では、「て」から始まる介護・医療用語について解説していきましょう。
低栄養(ていえいよう)
身体に必要な栄養素やエネルギー源が不足し、栄養バランスが崩れている状態。
低温火傷(ていおんやけど)
湯たんぽや、あんか、ホットカーペットなどの、高温ではない暖房器具に長時間皮膚が接触したことで生じた火傷のこと。運動機能や感覚機能が低下した高齢者に起こりやすいことが特徴です。
デイケア
介護老人保健施設や医療機関などで、医師の指示のもとリハビリをメインに提供されるサービスのこと。主に骨折後や脳卒中後など、医療ケアや専門的なリハビリが必要な方が利用します。別名「通所リハビリテーション」とも言います。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護(ていきじゅんかい・ずいじたいおうがたほうもんかいごかんご)
日中・夜間を問わず、訪問介護や訪問看護が一体的に受けられるサービス。定期的な訪問だけでなく、必要なときに随時サービスを受けることが可能です。
デイサービス
要介護の方が自宅で自立した日常生活を送れるように、入浴や食事の提供、機能訓練などを日帰りで、施設に通いながら受けられるサービスのこと。別名「通所介護」とも呼ばれ、「DS」と略語で表記される場合もあります。
デイホスピタル
在宅介護の方を対象に、日中だけ治療やリハビリを行っている医療施設のこと。
摘便(てきべん)
肛門から指入れて、便を摘出する医療行為。自力で便が出せない方に対して行います。
手続き記憶(てつづききおく)
繰り返し経験、練習することで得られる、身体を使った記憶のこと。自転車の乗り方や、洋服の着方、料理など自然と身体が覚えている作業を指します。
電動補助装置(でんどうほじょそうち)
自走式や介助式の車いすに取り付ける補助装置のこと。車いすを動かす作業の負担を軽減する目的で使用されています。
臀部(でんぶ)
腰の下から足の付け根の上までの部位を指す言葉で、お尻のこと。右側を右臀部、左側を左臀部と言います。
「て~と」>「と」から始まる介護・医療用語一覧
つぎに、「と」から始まる介護・医療用語を解説していきます。
動悸(どうき)
普段感じることのない心臓の鼓動が、自分で認識できる状態のこと。動いたときや、貧血のときなどに起こる場合が多く、自覚症状として扱われます。
透析(とうせき)
腎不全などの疾患により、腎臓機能が低下した方に行われる治療のこと。人工透析の略語として使用されています。
導尿(どうにょう)
自然排尿できない方に対し、尿道口からカテーテルを入れて膀胱から尿を出す医療行為。自身でカテーテルを挿入して自力で導尿をする場合は「自己導尿」ともいいます。
疼痛(とうつう)
痛みのこと。主には身体の損傷や、損傷をきたす刺激によって引き起こされた痛みを表します。
独語(どくご)
ひとりごとのこと。自分の世界に入り込んで話している認知症の方、精神疾患による幻聴などに対話している場面で用いられることが多い用語です。
特殊寝台(とくしゅしんだい)
背上げ機能や、脚上げ機能、高さ調整などができるベッドのこと。起き上がりや、座位保持、立ち上がりが難しい方に使用される電動ベッドを指します。
特殊尿器(とくしゅにょうき)
センサーで尿を感知し、真空方式で尿を吸引する器械のこと。尿意はあるが、トイレまでの歩行が困難な場合に使用されることが多いようです。尿意を感じてから、本人や介助者がレシーバー(尿を受ける部分)を当てて使用します。
特定施設(とくていしせつ)
介護保険制度における、一定の基準を満たした施設のこと。具体的には、有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム(ケアハウス)を指します。
特定施設入居者生活介護(とくていしせつにゅうきょしゃせいかつかいご)
特定施設に入居している要介護認定者に対して行われる、機能訓練や日常生活上・療養上の世話のこと。介護保険の対象となります。
特定介護福祉用具(とくていかいごふくしようぐ)
介護で必要なポータブルトイレや入浴用品といった、利用者さんの肌が直接触れる福祉用具のこと。レンタルではなく購入になる介護用品のことを指します。
特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんホーム)
略して「特養」と呼ばれる公的な介護保険施設。在宅での生活が困難となった要介護者が入居しています。
吐血(とけつ)
血液を含んだ嘔吐のこと。食道や胃、十二指腸からの出血が吐き出される現象を指します。咳と一緒に吐き出される場合は「喀血(かっけつ)」と言うため、区別しておきましょう。
床ずれ(とこずれ)
褥瘡(じょくそう)のこと。座ったり、寝たりなど長時間同じ姿勢をすることで、圧迫された部分の血流が悪くなり、皮膚の組織が壊死する現象を表します。
独居(どっきょ)
自宅にて一人で生活をしていること。
独歩(どっぽ)
介助なくひとりで歩くこと。杖や歩行器を使用する場合は、「杖独歩」「歩行器独歩」と表現されます。
トランスファー
移乗介助のこと。「トランス」と略して使用されることもあります。
トリガー
疾患の引き金になったことや、はじまりの現象のこと。
努力呼吸(どりょくこきゅう)
普段の呼吸では使用されない呼吸補助筋を使った呼吸のこと。喘息発作時など、呼吸困難時の兆候のひとつとして使用されます。
とろみ
飲み物や汁物に粘り気を持たせること。とろみを付ける専用の粉をとろみ剤とも言います。誤嚥リスクが高い高齢者の食事に使用する場合が多いです。
使用頻度の高い介護・医療用語をおさえて業務に活かそう
今回は、介護の現場で使用されることの多い介護・医療用語のうち「て~と」で始まる言葉を一覧にして解説しました。介護の現場では、日常会話ではあまり使用しない用語も多く登場します。この記事で紹介した「て~と」で始まる介護・医療用語を理解し、日々の業務の中で活用していきましょう。