介護の日とはどんな日?11月11日に決定した理由は?
みなさんは11月11日が「介護の日」であることをご存知でしょうか。介護関係の仕事をしている方にとっては身近な話題かもしれません。本記事では、介護の日とはどのようなものか、多くの方に関心を持っていただくためのヒントとして、制定された理由や名称の由来を分かりやすく解説していきます。ぜひ身近な方へ説明する際の参考にしてください。介護の日に関連したイベントの例などもご紹介していきます。
介護の日とは?制定の背景と名前の由来
介護の日とは、介護を多くの方に意識してもらうことを目的に制定された日です。介護の日に関連したイベントなどに参加したことがある方もいるでしょう。もちろん「知らなかった!」という方も珍しくありません。まずは概要をチェックしていきましょう。
介護の日は11月11日
介護の日とは、「高齢者や障害がある方の介護に関する啓発を重点的に実施する日」として厚生労働省が制定したものです。2008年の「福祉人材フォーラム」で厚生労働大臣によって発表されました。
介護の日は毎年11月11日にやってきます。この日程と名称になった理由は、パブリックコメント(意見募集)で最も多くの支持があったからだそうです。
介護の日の由来
介護の日の日程や名前の由来を深掘りしていきましょう。
日程の由来
日程の背景にはこのような言葉があります。
「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」
介護の日とは「いい日、いい日」にかけた語呂合わせで、11月11日となっているのです。覚えやすく、親しみやすくて素敵ですね。ちなみに、当初は「4月4日(よりよい介護)」「11月15日(いいかいご)」といった候補もありました。
名称の由来
介護の日の名称が決まった経緯もご紹介していきましょう。
当初、ネーミングには「介護ささえあいの日」「かいごの日」「介護感謝の日」といった数々の候補がありました。これらからパブリックコメントで最も票数を集めたのが、最終的に決定となった「介護の日」だったそうです。
介護の日が制定された理由とは?
介護の日が必要とされた理由をより深く理解していきましょう。
厚生労働省によると、介護の日とはこのような意味を持ちます。
「介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日」
引用:厚生労働省:「介護の日」について
介護の日とはつまり、「国民のみなさんに介護をより身近なものとしてとらえて関わってもらうために重点的に啓発する日」といえます。
介護のお仕事をされている方々は、介護の必要性や支え合いの重要性、大変さまで身をもって感じ、多くの方からさらなる関心・理解を得ていくことの大切さも実感されているのではないでしょうか。「介護の日」をひとつのキッカケとして、介護についてどんどん発信して協力の輪や人材の輪を広げていけたらよいですね。
介護の日にちなんだ啓発活動やイベントを紹介
介護の日とはどのような日か理解を深めたところで、ここからは、介護の日にちなんだ啓発活動やイベントの例をご紹介していきます。ぜひ介護について発信する際のヒントとしてお役立てください。
11月4〜17日の2週間は福祉人材確保重点実施期間
厚生労働省では、介護の日を含めた11月4日~17日の2週間を「福祉人材確保重点実施期間」としています。
福祉人材確保重点実施期間とは、福祉・介護サービスについて理解を一層深めるための普及啓発を行い、福祉に関わる人材の確保と定着を促進するための取り組みをする期間です。
介護の日にちなんだイベント
介護の日に行われているイベントとしては、講演会やコンクールの実施、仕事の相談会などが挙げられます。日本介護福祉士会が2022年に各都道府県で行った取り組みから例をご紹介していきましょう。
<介護の日のイベント例>
- 「介護の仕事普及啓発事業」として「医療・福祉・介護なんでも相談会」を実施
- イベントで介護に関する映像を上映
- 癒しの動画を配信
- 介護に関する作文コンクールや写真コンクールを実施、表彰
- 介護技術コンテストを実施
このように、介護の日にちなみ、10~11月中心に各所でさまざまな立場の方々が参加できる多彩なイベントが実施されました。
介護の日を意識してみよう!
介護の日とは、介護についての理解や介護に対する意識を高め、介護に関わる方が増えていくよう、啓発を行う目的で制定されたものです。これまで気にしていなかった方も、ぜひ11月11日は積極的にイベントに参加したり、介護について発信したり、有意義に過ごしてみてはいかがでしょうか。本文の内容を豆知識としてお役立てください。