アセスメントシートに必須の23項目とは?ケアマネジャーの基礎知識を解説

ケアプランのベースとなるアセスメントシートには必須23項目があり、ひな形となる様式もいくつか用意されています。これはケアマネジャーなら頭に入れておくべき基本の知識です。そこで今回は、アセスメントシートの概要や重要性について改めておさらいするとともに、アセスメントシートの必須23項目や様式について解説。新人ケアマネジャーはもちろん、アセスメントシートの質を高めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

アセスメントシートとは?

まずは、アセスメントシートの概要についてお伝えします。

アセスメントシートとは「面談記録」

アセスメントシートとは、利用者さんやその家族とケアマネジャーによる面談内容をまとめた資料のことをいいます。

アセスメントシートの重要性とは?

介護の現場では、ケアマネジャーが作成するケアプランをもとに、利用者さんへの支援を行います。ケアプランを作成する際のもとになる資料が、アセスメントシートです。

面談で聞き出した内容がアセスメントシートに詳細に記録されていれば、課題も明確にしやすくなります。それは、一人ひとりに寄り添った介護サービスの提供にもつながるでしょう。ケアプランがいかに利用者さんにとって最適な内容となるかは、アセスメントシートのクオリティー次第です。

アセスメントシートの様式は?

アセスメントシートの様式には特に規定がありません。しかし、多くの事業所ではさまざまな団体が用意した以下の7つの様式が活用されているようです。

  • 包括的自立支援プログラム
  • 居宅サービス計画ガイドライン
  • MDS-HC方式
  • R4
  • ケアマネジメント実践記録方式
  • 日本介護福祉会方式
  • 日本訪問看護振興財団版方式

アセスメントシートに必須の23項目とは?

アセスメントシートには、必ず記入する23項目があります。

<基本情報の9項目>

1.基本情報(受付、利用者等基本情報)
2.生活状況
3.利用者の被保険者情報
4.現在利用しているサービスの状況
5.障害老人の日常生活自立度
6.認知症である老人の日常生活自立度
7.主訴
8.認定情報
9.課題分析(アセスメント)理由

<課題分析の14項目>

10.健康状態
11.ADL
12.IADL
13.認知
14.コミュニケーション能力
15.社会との関わり
16.排尿・排便
17.じょく創・皮膚の問題
18.口腔衛生
19.食事摂取
20.問題行動
21.介護力
22.居住環境
23.特別な状況

独自シートで作成する際に気をつけたいこと

アセスメントシートは必須23項目さえ記載されていれば様式は問われません。そのため既存の7様式ではなく、独自のシートで作成する事業所もあります。独自シート作成の際には、以下のポイントに気をつけましょう。

必須項目からさらに深堀りできるようにする

既存の様式では画一的なヒアリングとなりやすく、利用者さん一人ひとりに沿った内容のアセスメントシートを作成しにくい、というデメリットがあります。

独自のアセスメントシートで運用するなら、自由度の高さを活かして、必須23項目からさらに深堀りできるような記入欄にするのがおすすめ。例えば、これまでの生活歴や本人の性格、家族の意向など、利用者さんとの距離を縮めるきっかけになりそうな項目は重視したいところです。

アセスメントシートに情報を一元化する

アセスメントシートで情報を一元管理できるように整備しましょう。アセスメントシートの項目が不足していると他の資料に記録することが増えてしまい、情報確認に手間取るようになります。また、情報の一元管理の方法として、介護ソフトの導入も検討してみると良いでしょう。

アセスメントシート必須23項目をいかに深堀りするかが重要!

アセスメントシートは詳細であればあるほど、最適なケアプラン作成に役立てることができます。また日々の会話のネタとして活かせそうな内容を記録できていれば、利用者さんとの心の距離も縮まりやすくなるでしょう。アセスメントシートの必須23項目への理解はもちろん、内容の質の高め方についてもぜひ考えてみてくださいね。

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