【スマートウオッチで高齢者見守り】おすすめ機種とサービス事例紹介
日常生活をサポートしてくれるウェアラブル端末として、浸透してきたスマートウオッチ。介護現場でもスマートウオッチを活用して、利用者さんの見守りや健康管理に役立てている事例が見られるようになってきました。そこで今回は、スマートウオッチのおすすめの機種とスマートウオッチで高齢者見守りができるサービスをご紹介。業務の効率化を図りたい介護スタッフの方は、ぜひチェックしてください。
目次
【スマートウオッチで高齢者見守り】代表的な機能3つを解説
iPhoneやスマートフォンと連携してメッセージや着信を通知するなど、さまざまな機能を搭載するスマートウオッチ。高齢者の見守りにぴったりな、健康管理機能が充実していることも特徴です。スマートウオッチの健康管理に関する主な機能をチェックしていきましょう。
心拍数・体温・血圧などをモニタリング
スマートウオッチの背面に搭載されたセンサーが、1日の心拍数や体温、血圧、血中酸素濃度などを検知します。心電図に対応している場合は、心臓疾患を早期発見するきっかけになるケースも。ただし、スマートウオッチは医療機器ではないため、あくまで目安の数値として参考にすると良いでしょう。普段から数値を記録しておくことで体調の変化に気づきやすくなり、気になる数値が見られたときには迅速に対応しやすくなるはずです。
睡眠管理機能
睡眠の質を自動で計測する睡眠管理は、多くのスマートウオッチに搭載されている機能。寝ているときもスマートウオッチを装着することで、睡眠時間や心拍数の変化、覚醒の回数や眠りの深さを測定し、データとして可視化します。覚醒の回数が多いなど睡眠に乱れが見られる場合、日中に身体を動かすイベントを行うといった睡眠の質改善に役立つでしょう。
転倒検知機能
高齢者が転倒した場合、初期対応が遅れると深刻な事態を引き起こすリスクがあります。転倒検知は、身に着けた人の転倒を自動的に検知して、あらかじめ登録しておいた緊急連絡先に通知を行う機能。この機能があれば、離れたところにいても迅速に転倒後の対応を行えるのではないでしょうか。
【スマートウオッチで高齢者見守り】おすすめ機種を紹介
スマートウオッチに搭載されている機能は、機種によって大きく異なるため、導入前にしっかり確認しておくことが大切です。ここでは、健康管理機能や高齢者見守り機能が豊富に搭載されたスマートウオッチを4つご紹介します。
【5千円台】Redmi Watch 3 Active
比較的安価に購入できる高機能なスマートウオッチ。公式アプリ「Mi Fitness」などを見守る側のスマホにもダウンロードし、データ共有することで、離れたところにいても活動状況や健康状態を確認できます。高心拍数を検知するとアラートを出したり、データに基づいて睡眠の改善点を示したりと健康管理機能も充実。1.83インチの大画面で視認性が高く、高齢者もタッチ操作しやすいでしょう。
製品名 | Redmi Watch 3 Active |
価格 | 5,490円 |
健康管理機能 | 心拍数測定・血中酸素測定・睡眠管理 |
対応するデバイス | Android 6.0/ iOS12.0以降のスマートフォン |
公式サイト | https://www.mi.com/jp/product/redmi-watch-3-active/?skupanel=1 |
【1万円以下】Xiaomi Smart Band 8 Pro
高齢者にも違和感なく着けてもらえそうな軽量のスマートウオッチ。薄さ9.99mmとスリムながら大画面で文字などが見やすく、タッチ操作もしやすいモデルです。こちらも公式アプリ「Mi Fitness」上でデータを共有することで、日々の活動を見守ることが可能。さらに消費電力を抑えられる有機ELディスプレイが搭載されています。最長14日間バッテリーが持続するため、充電の手間軽減につながるでしょう。
製品名 | Xiaomi Smart Band 8 Pro |
価格 | 8,980円 |
健康管理機能 | 心拍数測定・酸素飽和度測定・睡眠管理 |
対応するデバイス | Android 6.0/iOS 12.0以降/HUAWEI Harmony OS 2.0・3.0のスマートフォン |
公式サイト | https://www.mi.com/jp/product/xiaomi-smart-band-8-pro/ |
【2万円台】Fitbit Charge 6
専用アプリをインストールすることで、歩数・心拍数などの測定結果が1週間・1ヶ月・1年単位でグラフ表示できるスマートウオッチ。データが一目で確認でき、記録業務の効率化がめざせます。後述する「スマートウォッチでバイタル見守り」というアプリを使うと、遠隔で詳しく健康状況の確認ができ、異変の通知受け取りも可能。ディスプレイ部分がベルトと同じ幅なので、着けていても邪魔になりにくいこともポイントです。
製品名 | Fitbit Charge 6 |
価格 | 23,800円 |
健康管理機能 | 心拍数測定・血中酸素濃度測定・睡眠管理 |
対応するデバイス | Android 9.0 以降/iOS 15 以降のスマートフォン |
公式サイト | https://www.fitbit.com/global/jp/products/trackers/charge6 |
【3万円台】Apple Watch SE
心拍数測定などの健康管理機能のほか、転倒検出や緊急時通報機能が搭載されたスマートウオッチ。「ヘルスケア」アプリの共有機能を使用すると常に健康状態を確認できるほか、高心拍数や不規則な心拍を検知した際に通知が届くなど、高齢者の見守りに便利です。転倒した際には緊急連絡先に連絡が届き、迅速に対応できます。Apple WatchシリーズのSeries 9とUltra 2は、心電図アプリで心房細動が起きていないか調べることも可能です。
製品名 | Apple Watch SE |
価格 | 34,800円から |
健康・安全管理機能 | 心拍数測定・睡眠管理・転倒検出・緊急時通報 |
対応するデバイス | iOS 17以降を搭載したiPhone Xs以降のiPhone |
公式サイト | https://www.apple.com/jp/apple-watch-se/why-apple-watch/ |
【スマートウオッチで高齢者見守り】サービスの事例を紹介
介護施設や病院の業務効率化のため、スマートウオッチを用いて高齢者見守りができるサービスが続々と登場しています。ここでは、現場で使いやすいと評判の2つのサービスをご紹介しましょう。
遠隔モニタリングサービス「Hachi(ハチ)」
「Hachi(ハチ)」は、Apple WatchとiPadを活用した遠隔モニタリングサービスです。見守られる側は「Hachi」をインストールしたApple Watchを装着することで、24時間365日、心拍数の推移や体温、血圧などが計測されます。見守る側のiPadには、最少で1分ごとに最新の計測データが送信されるため、バイタル計測や記録業務の負担が軽減されるでしょう。さらに見守る対象は大人数登録でき、一覧でモニタリング可能です。実際に「Hachi」を導入している介護施設では、「利用者さんとの会話やケアを、より丁寧に行えるようになった」という声が集まっています。
スマートウォッチでバイタル見守り
「スマートウォッチでバイタル見守り」は、アプリをインストールすることで装着者の心拍数や血中酸素濃度などを測定し、クラウド上にデータを蓄積。異変があれば管理者に通知を行うサービスです。対応するデバイスは、GoogleのWear OS対応スマートウオッチやFitbitのほか、スマホなしで単独利用できるモバイル通信モデルもあります。モバイル通信モデルは、体温・血圧の測定も可能。初期投資を抑えたい場合や、短期間だけ試したい場合は、スマートウオッチをレンタルするプランも設けており、気軽に導入しやすいこともポイントです。
利用者さんと介護スタッフをサポート!スマートウオッチで高齢者見守り
高齢者に時計感覚で身に着けてもらい、手元で見守りや健康管理ができるのは、スマートウオッチの大きなメリットです。今回ご紹介したスマートウオッチでの高齢者見守りサービスをはじめ、ITを活用した介護の負担軽減のためのシステムは続々と開発されています。随時チェックして導入を検討し、施設で働くスタッフが生き生きとケアに専念できる環境づくりを行ってみてください。