【老人ホームのイベント】2月の企画アイデアまとめ

老人ホームの介護スタッフにとって、季節ごとのイベントを企画・運営することも大きな仕事のひとつ。入居者さんにより楽しんでもらえるイベントやレクリエーションを企画できないかと、思い悩んでいる方も多いでしょう。そこで今回は、老人ホームの入居者さんに喜ばれる2月のおすすめイベントや企画案をピックアップします。節分や鬼にちなんだ楽しいレクリエーションもご紹介。イベントの企画担当の方はぜひ参考にしてください。

【2月】行事やレクリエーションの企画に役立つ記念日や歳時記

2月の主な記念日やイベント、歳時記を以下にまとめました。なお、年によって一部日付が異なる場合もあります。

  • 3日:節分
  • 4日ごろ(節分の翌日):立春
  • 11日:建国記念の日
  • 14日:バレンタインデー
  • 23日:天皇誕生日
  • 29日:うるう年(4年に一度、次回は2024年)

このうち2月の2大イベントといえば、節分とバレンタインデー。老人ホームなどの介護施設でも、節分やバレンタインデーを題材にしたレクリエーションや企画が盛んに行われます。

暦の上で春が始まる日、“立春”を迎えるのも2月。冬が終わり、春を迎えるにあたって、施設内の壁画や制作物などにも春を感じられる明るめの色を取り入れるのがおすすめです。大きなイベントや行事というわけではありませんが、2月に花をつける梅や椿、スイセンなどをモチーフにした製作物を一緒に作るなどのレクリエーションも楽しめるでしょう。

【2月】老人ホームでよく行われている行事

老人ホームなどの介護施設で2月に行われている行事を3つご紹介します。2月には外せない行事ばかりなので、ぜひチェックしてみてください。

スタッフが鬼に扮して登場!節分会・豆まき

節分とは、季節が変わる日のことを意味するそうです。そして古来より、季節の変わり目には悪いものが家に入りやすいとされています。そこで、悪いものを退治=魔(ま)を滅(めっ)するの語呂合わせから「まめ」をまくようになったそうです。節分に用いる豆は「福豆」とも呼ばれ、縁起がよいものとされています。

老人ホームの入居者さんの中にはよくご存知の方も多いかもしれませんね。節分を迎えるにあたって、豆まきを行う由来などをお話しすると、会話が弾むのでおすすめです。

入居者さんに無理のない範囲で、実際に豆まきを行うとよいでしょう。多くの介護施設では、スタッフが鬼に扮して節分会を盛り上げているようです。

入居者さんと一緒に行う恵方巻作り

恵方巻とは、縁起をかついで節分に食べる太い巻き寿司のこと。1970年代(昭和50年代)に関西地方を中心にひろまった風習ですが、今や全国的に、節分ならではのイベントとなっています。そのため、恵方巻作りを2月の行事のひとつとして取り入れている老人ホームも多いようです。恵方巻を一緒に作ることで、地域の節分の習わしや恵方巻の具材・食べ方の違いなどを話す機会となり、会話も弾むでしょう。

ハート型をちりばめて楽しませよう!バレンタイン献立

2月の企画でおすすめなのが、バレンタイン献立です。バレンタインと聞くと、高齢者には興味を持たれないのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、「ハートのチョコレートで好きな方や大切な方に感謝の気持ちを伝える日」と伝えると、多くの方は楽しそうに喜んでイベントに参加してくださいます。

バレンタインにちなんだ行事で、よく行われるのがバレンタイン献立。ハンバーグの形をハートにしたり、スープのトッピングの生クリームやデザートにかけるソースをハート型にしたりするだけで、バレンタイン献立のできあがり!デザートにチョコレートを使用したプリンやムースを提供するのもおすすめです。

【2月】老人ホームでよく行われているレクリエーション

続いて、2月に老人ホームで実施されているおすすめのレクリエーションを3つご紹介します。

鬼めがけて豆を投げる!的当てゲーム

節分のレクリエーションとして、鬼に向けて豆を投げる的当てゲームが定番です。お面に向かって投げるだけでも楽しめますが、スタッフが扮した鬼に向かって投げると、よりワクワク感が増すでしょう。

鬼に扮したスタッフの体に、粘着面を外側に向けたガムテープを体に巻き付けておくと、投げた豆がくっついて“当てた感”が出ておすすめです。豆が小さくて投げにくい場合は、丸めた新聞紙を使うものよいでしょう。豆や新聞紙を投げる際には、上半身や上腕を使うので適度な運動にもなります。

節分豆の箸つかみ・豆リレー

節分豆を箸でつかんだり、運んだりするレクリエーションは、手指訓練や認知症予防のトレーニングとしても効果的です。箸を使って節分豆を皿から皿へ移すだけでも十分効果は得られるでしょう。そのほか、大小さまざまな大きさの皿を用意しておき、皿の大きさによって獲得できるポイントが異なるルールを設けるなどもよいアイデアです。時間内で移動できた豆の数で競ったり、チーム制で豆リレーをしたりと、ゲーム性を持たせてもよいでしょう。

バレンタインデーのチョコレートファウンテン

食事系のレクリエーションで最近よく行われているのが、バレンタインデーにちなんだチョコレートファウンテン。チョコレートファウンテンとは、手軽にチョコレートフォンデュが楽しめるグッズです。溶けたチョコレートが噴水のように上から流れ落ちてくる様子は、インパクト抜群!

ひと口大にカットしたバナナやいちご、ベビーカステラなどの食材を串に刺し、チョコレートにくぐらせて食べます。食材を串に刺す工程も、入居者さんと一緒に行うと楽しさも倍増するでしょう。

老人ホームの2月のイベントを企画する際のポイント

老人ホームのイベントでは安全に行えることが何より大切です。高齢者が楽しめる行事やレクリエーションを企画するのはよいことですが、以下のポイントに気をつけましょう。

不意の行動や急な運動によるケガを防ぐ

節分会や豆まきのレクリエーションでは、鬼に扮したスタッフが登場したり、鬼をめがけて思いっきり豆を投げたりと、普段とは違うエキサイティングな要素が強いものが多くあります。熱中して急に立ち上がってしまったり、鬼を追って豆を投げる際の不意な運動で体に負荷がかかりすぎたりといったケースもあるでしょう。その可能性を企画段階から考慮し、鬼は決まったコースを移動する、立ち上がらないよう事前に伝えるなどの対策を取っておくのがおすすめです。

誤嚥による事故を防ぐ

恵方巻やバレンタインにちなんだ食事なども、普段食べている介護食とは形状や食感が異なる場合があるため、注意が必要です。気持ちが高揚したり、会話が弾んだりしている中で、普段と異なる食事を摂ると誤嚥などの事故が発生する可能性もあります。食事の際には、普段以上に注意して介助しましょう。

2月のイベントは節分とバレンタインデーで決まり!

老人ホームで行う2月のイベントの企画では、節分とバレンタインデーの2つは外せない行事と言えるでしょう。邪気をはらって福を呼んだり、大切な方に感謝の気持ちを伝えたりと、2月はハッピーな行事が盛りだくさん!今回ご紹介したものを参考に、入居者さんが楽しめるイベントやレクリエーションを企画してください。

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