道具なしでOK!高齢者向けレクリエーション14選【介護スタッフ向け】
介護施設では、利用者さんが楽しめるよう、さまざまなレクリエーションが行われています。認知機能や身体機能の維持・向上に役立つとも言われているレクリエーションは、今後もより多くの介護施設で積極的に取り入れられていくことでしょう。この記事では、道具なしでできるレクリエーションを14個ご紹介。準備の必要がないので、いつでも手軽に行うことができます。レパートリーを広げて、利用者さんに介護施設を楽しく利用してもらいましょう。
目次
道具なしでできるレクリエーションを導入したいおすすめの介護施設は?
道具なしでできるレクリエーションには、話したり、身体を動かしたりするものも多いため、寝たきりの方から自立した方まで多くの方に楽しんでもらえます。したがって、ほぼ全ての介護施設で活用できるレクリエーションと言えるでしょう。準備の必要がないため、利用者さんの様子などに合わせてレクリエーションを選び、隙間時間に適宜提供することもできます。
おすすめ1:全身または上半身の体操
身体を動かしながら楽しめる体操は、身体機能の維持や向上が見込めるレクリエーションです。体操を覚えてしまえば、道具なしでできるため、多くの介護施設で取り入れられています。単純に体操をするだけでなく、音楽に合わせて行う体操もおすすめ。高齢者なら知っている方が多い、千昌夫さんの名歌「北国の春」など、馴染みのある曲や懐かしい曲を利用するとよいでしょう。音楽に合わせて行う体操動画がYouTubeに多数アップされているので、ぜひ参考にしてください。
おすすめ2:伝言ゲーム
道具なしで盛り上がるレクリエーションのひとつに伝言ゲームがあります。その名の通り、耳打ちしながら伝言をしていくという単純なレクリエーションです。最後の方に発表してもらい、伝言の内容が正しく伝わっているか参加者全員で確認します。きちんと伝えていくのは至難の業かも?!介護スタッフも参加して一緒に楽しみましょう。
おすすめ3:後出しじゃんけん
後出しじゃんけんのレクリエーションも、道具なしで手軽に行うことができます。介護スタッフが出した手を見てから、勝ち・負け・あいこといった条件に沿って手を出してもらうゲームです。目で見て瞬時に判断し手を出す、という作業は脳を刺激するため、脳トレにもなる嬉しい効果も。思いのほか白熱するゲームなので、喜ばれる利用者さんも多いレクリエーションです。
おすすめ4:いぬ・ねこ鳴き声レクリエーション
「いぬ」と言ったら「ワン」、「ねこ」と言ったら「ニャー」と言ってもらう、簡単なレクリエーションです。「ワン」と言ったら「いぬ」と、答えてもらう逆バージョンも織り交ぜれば難易度アップ。単純ですが、聞いた言葉を瞬時に理解する必要があるため脳トレになるゲームです。こちらも介護スタッフが言葉で指示するだけで楽しめるため道具は不要。いろいろな動物に応用しても楽しいので、チャレンジしてみてください。
おすすめ5:グーパー体操
椅子や車いすに座った状態で、両上肢のみを動かすレクリエーションです。左右の腕で違う動きをするのがポイント。前に出す手は「パー」、出していない手は「グー」といったように、介護スタッフの合図に合わせて出す腕を交互に入れ替えていきます。ゲームに慣れてきたら、前に出す手をグーにした逆バージョンや、腕を入れ替えるタイミングに手拍子を入れるなどアレンジして難易度アップするのもおすすめです。
おすすめ6:口腔体操
道具なしで可能な、口腔体操のレクリエーションはいかがでしょうか。介護スタッフがお手本になって口を動かし、利用者さんにマネをしてもらいます。時間がかからないレクリエーションのため、食事前などの隙間時間に取り入れることも可能。誤嚥を防げるという嬉しい効果もあるため習慣的に行うのが望ましいです。口腔体操を学べる専門的な資格に、介護予防運動指導員や介護予防指導士があるので、興味のある方は資格の取得を目指してみてください。
おすすめ7:会話
コミュニケーションが少なくなりがちな寝たきりの利用者さんにおすすめのレクリエーションが会話です。日々の業務に追われがちな介護スタッフにとって、利用者さんとゆっくり会話する時間を作ることはなかなか難しいもの。ゆっくりと向き合って会話をすることで、反応が少ないと思っていた方へ刺激を与えることや、わずかな変化に気付けるきっかけにもなります。当たり前と思うようなことも、対象者によってはレクリエーションになることを念頭に置いておきましょう。
おすすめ8:しりとり
しりとりも道具なしで行えるレクリエーションのひとつです。普通にするのでは幼稚な印象を与えてしまいやすいため、3文字の言葉や、食べ物に限定するなどルールを設け、難易度をアップさせて行いましょう。ルールを設定することで、より頭を回転させる必要があり、脳トレにつながります。ルールを変更することでさまざまな応用が利くレクリエーションなので、利用者さんを飽きさせない工夫が可能です。
おすすめ9:笑いヨガ
笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせた笑いヨガ。「はははは」と笑いながら身体を動かしていくことが特徴です。笑うことは医学的にも身体に良いと言われており、プラス思考になれたり、ストレス発散につながったりする効果も期待できます。笑いヨガで検索すると、複数の動画が見つかるので、ぜひマスターして利用者さんと一緒に楽しんでみてください。
おすすめ10:タクティールケア
スウェーデン発祥のタクティールケアも、レクリエーションになります。タクティールとは、「触れる」という意味をもつラテン語由来の言葉。相手の手や背中をやさしく包み込むように触れることで、精神的な不安や、痛みの軽減につながるとされています。利用者さんの要介護度に関係なく、場所や時間をかけずに取り入れられるレクリエーションです。日頃からタクティールケアを心掛けてみるのもいいかもしれません。
おすすめ11:〇×ゲーム
お題に対し〇か×を選ぶ〇×ゲームは、高齢の利用者さんでも挑戦しやすいレクリエーションです。道具なしで行う場合は、介護スタッフが出題し、「〇だと思う方は?」と利用者さんの挙手を促すやり方がいいでしょう。他にも、「〇だと思う方は窓側へ、×だと思う方は廊下側へ移動してください」など運動要素を加えるのもおすすめ。参加する利用者さんの身体状態に合わせて、全員で楽しめるやり方を考えましょう。
おすすめ12:連想ゲーム
発想力や想像力を刺激する連想ゲーム。介護スタッフがお題を出し、利用者さんに回答してもらいます。利用者さんは一人ずつ順番に回答していくことになるので、前の人と回答が被らないようにしなければいけません。出題者は回答順が毎回同じにならないように配慮しましょう。また、限定的なお題は連想の範囲が狭まるので、回答のハードルを下げるために“連想しやすいお題”を用意するのがおすすめです。
おすすめ13:ジェスチャーゲーム
ジェスチャーゲームでは、声を出さずに動作だけでお題を表現します。介護施設のレクリエーションでジェスチャーゲームをするなら、高齢の利用者さんにとってわかりやすいかどうかに注目しましょう。ポイントは“大きな動作”です。細かい動作は利用者さんに伝わりづらいので、大げさなくらいがちょうどいいかもしれません。利用者さんが見逃しやすい速い動作も避けながら、見やすさを意識してジェスチャーゲームを楽しみましょう。
おすすめ14:季節クイズ
季節クイズは、レクリエーションを通じて“季節”を感じられるところが魅力です。たとえば春にレクリエーションを行うなら、「春に旬を迎える野菜は?」「ひな祭りは何を目的に始まったもの?」など。最初は出題のみ、様子を見ながら選択肢を出して…と利用者さんの様子を見ながら進めましょう。季節を感じられるレクリエーションとして制作を行う介護施設も多くありますが、まずは道具なしで気軽に実施できる季節クイズに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
道具なしでできるお手軽レクを楽しんでもらおう
道具なしでできる高齢者向けのレクリエーションを14個ご紹介しました。介護施設の利用者さんを飽きさせないために、手軽にできるレクリエーションは何個でも知っておきたいもの。高齢者向けのレクリエーションを紹介したDVD付きの参考本も多く発売されているのでおすすめです。