春は旬の山菜で美味しく健康づくり!高齢者に喜ばれるメニュー3選
春に旬を迎える山菜は、日本ならではの季節を感じられる食材のひとつ。栄養価が高く、高齢者にも好まれやすいため、介護施設の食事に取り入れられることも多いでしょう。そこで今回は、代表的な山菜の種類やそれぞれの栄養価をチェック。おすすめの簡単レシピも紹介します。独特な風味の山菜を美味しく調理する方法について知りたい方は、ぜひ読んでみてください。
春が旬!山菜の魅力とは
まずは、知っているようで意外と知らない山菜の基礎知識について押さえておきましょう。
山菜ってどんな食材?
山菜とは、その名の通り、野山に自生している食用植物の総称です。野菜との違いは、人が栽培しているかどうか。山菜は野菜と違って品種改良されることもなければ、農園で大量栽培されることもありません。そのため苦みやアクが強くなりやすく、収穫量もごくわずかです。形も不ぞろいで、必ずしも見た目がいいものばかりではないでしょう。
ただ、野菜にはない独特の風味があり、希少性も楽しめます。旬を迎える春には、普段の料理に取り入れるだけで季節感も増すでしょう。
どんな種類がある?
よく食卓に並ぶことの多い代表的な山菜とそれぞれに含まれる栄養を紹介します。
タラの芽 | たんぱく質やミネラル、食物繊維、ビタミンEの他、風邪予防に効果的なβカロテンを含む。苦み成分のエラノサイドは糖の吸収を抑える働きがある。 |
ふきのとう | 抗酸化作用のある数種類のポリフェノールを含有。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で整腸作用が期待できる。 |
山ウド | 抗酸化作用のあるクロロゲン酸が日焼けによるメラニン抑制に効果的。疲れにくい身体をつくるアスパラギン酸も含む。 |
ぜんまい | パントテン酸や葉酸が特に多く、βカロテンやビタミンCも豊富。アンチエイジング作用のあるビタミンAも含まれている。 |
わらび | 髪や肌の再生に関わるビタミンB2の含有量が山菜の中でもトップクラス。 |
せり | 抗酸化作用があるβカロテンやカルシウム、カリウムが豊富に含まれている。鉄分や食物繊維も豊富。 |
ちなみに、山菜の独特な苦みやえぐみの素となっているのは、ポリフェノールです。ポリフェノールには抗酸化作用があり、動脈硬化や生活習慣病の予防に効果的といわれています。栄養の宝庫である山菜は、旬を迎える春の時期にぜひ取り入れたい健康食材なのです。
高齢者に喜ばれる春の山菜メニュー3選
最後に、山菜を使ったおすすめのレシピをご紹介します。
タラの芽の天ぷら
<材料>(4~6人分)
- タラの芽…16本程度
- 小麦粉…大さじ2
- 片栗粉…大さじ2
- 水…大さじ3
- 塩…適量
- 揚げ用油…適量
<手順>
- まずは水洗いしたタラの芽の袴部分を手でむきとります。穂先や根本の乾燥した部分、幹のように硬い部分は包丁で取り除いてください。火の通りをよくするために、根本の切り口に浅く十文字の切り込みを入れておきましょう。
- ボウルに小麦粉と片栗粉を合わせ、水を加えて軽く混ぜ合わせます。
- 1のタラの芽を衣の中にひとつずつ落とし、ボウルの淵で余分な液を落としましょう。
- 180度に熱した油で1分半ほど揚げます。
- 揚がったらしっかりと油をきり、塩を全体的にふりかけて完成です。
山ウドとそら豆の梅酢和え
<材料>(4人分)
- 山ウド…100グラム
- そら豆…200グラム
- 梅干し…2個
- はちみつ…小さじ1
- 酢…小さじ2
- だし…小さじ2
<手順>
- 塩を入れたお湯でそら豆を茹で、氷水で冷まして皮をむきます。
- 山ウドは厚めに皮をむいてスライスし、酢水につけておきます。
- 種をとった梅干しを包丁で細かくたたき、酢・はちみつ・だしを混ぜます。
- そら豆と山ウドを3の梅酢で和えて完成です。
ぜんまいのナムル
<材料>(4人分)
- ぜんまい(水煮)…400グラム
- ごま油…大さじ2
- (A)酒…大さじ6
- (A)鶏ガラスープの素…小さじ2
- (A)ニンニク(すりおろし)…小さじ1
- (A)醤油…大さじ2
- 白ごま…大さじ2
<手順>
- ぜんまいを食べやすい大きさにカットします。
- ごま油を熱したフライパンにぜんまいを入れ、中火で炒めます。
- ぜんまいに油がまわったら、(A)をすべて加えて水分を飛ばします。
- 仕上げに白ごまを加え、混ぜ合わせて完成です。
健康づくりにも!春は旬の山菜メニューがおすすめ
栄養豊富な山菜は、日々の健康づくりにも効果的。利用者さんに元気で長生きしてもらうためにも積極的に取り入れたい食材です。施設の食事の献立に悩んだときは、ぜひ簡単で美味しい山菜レシピをチェックしてみましょう。