デイサービスの送迎を効率化する方法とは?最適ルート作成のコツもご紹介

デイサービスやデイケア業務のひとつである送迎。業務の中で多くの時間を費やす送迎を負担を感じている介護スタッフも多いようです。この記事では、デイサービス・デイケアの送迎効率をアップさせるコツをご紹介。最適ルートの作成方法や、注意点、ITを駆使した方法も解説しています。デイサービスでの送迎をもっと効率的にしたい!とお考えの介護スタッフの方は、ぜひ参考にしてみてください。

デイサービス・デイケア送迎効率化の鍵はルート作成!

デイサービスやデイケアでの送迎を効率化させるためには、ルート作成が重要です。利用者さんを安心・安全に送り届けることの次に大切な要素と言えるでしょう。デイサービス・デイケア利用者さんの住む場所だけでなく、要介護状態にも配慮したルートで送迎することがポイントになります。同じ場所を送迎車両で行ったり来たりする、利用者さんのADLに応じて席を変更しなければならない、といった時間ロスの発生が少ないルート作成を目指しましょう。

距離と時間に配慮した送迎ルートの作成方法と注意点

では、効率的な送迎ルートの作成はどのような方法で行えばよいでしょうか。注意点も踏まえて確認しておきましょう。

事業所を中心に移動距離が最も少ないルートを目指す

ルート作成をする際は、まず事業所から最も遠い利用者さんの自宅を把握するとことろから始めます。そして、一番遠い利用者さん宅から事業所へ戻る道順で、他の利用者さんをお迎えできるようにプランを立てていきましょう。あまりにもルートから離れた場所に利用者さんがいる場合は、他ドライバーのルートに組み込めないか相談することも大切。可能であれば、利用日の変更をお願いすることも視野に入れ、送迎ルートを作成しましょう。広範囲に住む利用者さんを受け入れている場合は、地域ごとに利用者さんを分け、月曜日はA地区、火曜日はB地区など割り振る工夫もおすすめです。

しかし、利用者さんのADL状況によって、スムーズに乗車させることができないケースも発生します。車いすからの移乗介助が必要な方、車いすごと移動する方は、座る席の位置や車いすを乗せるスペースの確保などへの配慮が必要です。効率良く送迎できるよう、車両の選択や、移動の必要がない席順で座っていただけるよう注意しておきましょう

ルートが作成できたら送迎表に分かりやすくまとめる

効率的なルートが決まったら、送迎表にまとめていきます。他の介護スタッフが把握できるよう、分かりやすい送迎表にすることが大切です。とくに注意してまとめるべき項目を下記に記載しました。パッと見て分かる送迎表を目指すために、最低限記載する項目と覚えておくと良いでしょう。

  • デイサービスへの到着時間
  • デイサービスの出発時間
  • 利用者さん宅への到着時間
  • 車いすなどの送迎方法

余裕を持った時間設定にする

送迎ルートの時間設定には余裕を持たせておきましょう。基本的に玄関までの送迎がほとんどですが、利用者さんにより、ベッドに横になるまで介助してほしいといった要望がある場合も。どこまで介助するのか、事前に利用者さんと相談しつつ、スケジュールに組み込む必要があります。しかし実際には、思いのほか移乗介助に時間がかかってしまった、道路状況により遅れてしまったなどのアクシデントが発生することも少なくないでしょう。時間に余裕のあるルート作成を行うことで、イレギュラーな出来事にも対応しやすくなるため、ぜひ心がけてみてください

また、利用者さんの利用中止により隙間時間が出てしまう、新規利用者さんの送迎を追加してほしいなど、急なルート変更を求められるケースもあります。お断りすることがないよう、臨機応変に対応できるスケジュール管理を行いましょう。
利用者さんには、あらかじめ時間に幅を持たせた到着時間をお知らせすることも工夫のひとつ。「迎えに来ない!到着が遅い!」といった苦情も防ぐこともできます。

ITの力で送迎ルートを作成する方法もおすすめ

送迎ルートを作成する手間を効率化させたい!という場合は、送迎システムと呼ばれる専用ソフトがおすすめです。デイサービスやデイケアの送迎ルートを自動で作成してくれるため、大幅に作業を減らすことができます。では送迎システムについて特徴やメリットをご紹介しましょう。

経験の浅いドライバーも効率的な送迎ができる

送迎システムは、利用者さんの住所や送迎指定時間、車いすの有無など必要な情報を入力するだけで、効率的な送迎ルートを自動作成してくれます。利用者さんごとに制約条件が多い場合も、ドライバーの経験が浅い場合も、素早く正確なルートを提示してくれるため非常に便利です。

リアルタイムの送迎状況を他スタッフと共有できる

送迎中は運転をしている、もしくは利用者さんの対応をしている場合が多いため、送迎状況を施設にいるスタッフに随時連絡することは困難です。施設に送迎状況の問い合わせがあっても、最新の情報がないのですぐに対応することができません。
送迎システムでは、送迎状況を施設スタッフとリアルタイムで共有することが可能です。どこを走っているのかなど、自由に施設側も確認することができるので、利用者さんからの問い合わせ対応もスムーズに行うことができるでしょう。

利用者さんに質の高いケアを提供しやすくなる

送迎業務が円滑にできれば、職員の負担が軽減します。時間にも余裕が出るため、そのぶん利用者さんへの対応に時間を費やすことができ、質の高いサービス提供につながるでしょう。送迎システムは介護スタッフだけでなく、利用者さんにとってもメリットのある介護ソフトと言えます。

時間も心も余裕の出るルート作成で円滑に業務をこなそう!

デイサービスやデイケアの送迎業務を効率的にする方法をご紹介しました。円滑に仕事をする鍵は、最短距離で回ることができる送迎ルートの作成です。送迎ドライバー初挑戦の方も、施設が送迎システムを導入していれば安心して業務につくことができるはず。転職の際は、あらかじめ確認すると心強いでしょう。

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