介護職への転職でよくある失敗5選!後悔しないための対策は?
近年、介護業界の離職率は低下しており、働きやすい職場も増えてきています。一方で、介護職に転職した方すべてが、思いどおりに働けているとは限りません。中には、「失敗した」「後悔している」と感じている方もいるようです。そこでこの記事では、介護職への転職でよく起こりやすい失敗を紹介。後悔しないための対策をお伝えしていきます。これから介護職へと転職を考えている方は、ぜひご覧くださいね。
介護職の離職率は低下傾向に!働きやすい職場が増えてきた
「介護業界は離職率が高い」というイメージはまだまだ強いようですが、年々その状況が改善されていることをご存じでしょうか?公益財団法人 介護労働安定センターが公表した令和2年度(2020年)の「介護労働実態調査」によると、同年の離職率は14.9%。全産業の平均離職率は15.6%だったため、全体平均よりも離職率が低い結果となりました。この結果から、介護業界の中にも働きやすい職場が増え始めてきたことや、働く環境が改善され始めていることが伺えるでしょう。
介護職への転職に失敗…!後悔した理由5選
一方で、介護職に転職した方の中には、「失敗した」「後悔している」と感じている方も。このように感じた理由には、次の5つが多くあげられています。
人手不足すぎる職場だった
介護職は、早番・日勤・遅番・夜勤と4交代制のシフト勤務が一般的です。基本的には、夜勤をした翌日が休みとなるようにシフトが組まれます。しかし、介護施設や事業所によっては、人手が足りておらず夜勤後に休みを入れてもらえないケースもあるようです。こういった職場だと、どれだけやる気があったとしても、体力的に仕事が続けられない方も少なくありません。また、人手が足らない施設だと休日でも呼び出される可能性も高く、連休が取れないといったこともあるようです。
教育してもらえる環境が整っていなかった
介護施設や事業所によっては、新しく入った方を教育する環境が整っていないところもあります。とくに人手が足りないところだと、利用者さんのケアに忙しく、時間を割いて教育を行えないことがあるようです。こうしたケースでは、施設独自のルールを知らないことで発生するミスもあり、新しく入った方が戸惑ってしまうことも少なくありません。こうした悪循環の末、利用者さんを困らせてしまい、心を痛める方もいるといいます。
事前に聞いていた雇用条件が守られなかった
企業が新しく人を雇用するときには、働く条件を記した「労働条件通知書」を作成し、書面でも確認できるようにすることが一般的です。しかし、介護施設を運営する事業所や企業によっては、労働条件通知書を作成せずに、雇用条件は口頭で伝えるだけというところもあります。この場合、事前に聞いていた雇用条件が守られず、「給与や休日などの条件が変わっていた」というケースもあるようです。
人間関係でのトラブル
介護業界に限らず、人間関係のトラブルは、仕事を辞めるきっかけとなりやすいものです。年齢や性別、国籍などさまざまな価値観を持つ方が働く介護の現場では、それぞれの考え方や仕事の仕方の違いによって、トラブルとなることもあります。
また、小規模の介護施設では人間関係も閉鎖的になりやすく、1度トラブルに発展すると働きにくさを感じる方もいるでしょう。介護の仕事自体に適性があっても、職場の働きにくさから、転職を後悔する方もいるようです。
理想と現実にギャップがあった
介護職として働く前に抱いていたイメージと、働いてからの現実にギャップがあった方も、転職に失敗や後悔を感じやすいといいます。「こんなに忙しいと思わなかった」「責任が重くて大変」といった声が出ることも少なくありません。
介護職は、年間をとおして求人数が多く、未経験からでもチャレンジできる業界です。しかし、どの職業でも同じように、向き不向きがあることは否めません。働き始めてから後悔しないために、できるだけ現実的な視点で介護という仕事に向き合うことが大切です。
介護職への転職で失敗や後悔しないための対策とは?
介護職への転職に「失敗した」「後悔した」という思いを残さないためには、職場選びが肝心です。ここからは、介護職への転職で、失敗や後悔しないための対策について見ていきましょう。
求人情報に待遇などが記載されているかチェック
まず、求人情報を見たときには年間休日数や夜勤の規定、残業代などが明記されているかをチェックしていきましょう。こうした諸条件が記載されていない施設は、管理体制に問題が潜んでいる可能性があります。とくに、手当や残業代の記載が具体的でない場合、勤務時間があいまいで法律を守った職場環境が望めないことも。働く施設を選ぶときは、雇用条件がしっかり明記されているかを基準に比較していきましょう。
職場を訪れたときのスタッフの表情を見る
面接などで職場を訪れたときは、働いている介護職の方々の表情を見ることが大切です。明るい表情で働いている方が多いのか、疲れ切った顔の方が多いのかで、職場環境を推し量ることができるでしょう。事前に職場見学を受け付けている介護施設であれば、応募前に訪れてみることも、転職で失敗や後悔しないための対策です。実際に出向くことで、採用後に長く働ける職場かどうかをイメージしやすくなるでしょう。
適切な面接が受けられたかを判断する
面接を受ける際には、その内容が適切であったかを冷静に判断しましょう。一般的な介護施設であれば、面接官から志望動機やこれまでの職歴について質問され、施設側からも理念の説明などが行われます。しかし、人手不足をとにかく解消したい施設では、面接の内容如何にかかわらず「明日からすぐに来て」と即時に内定を伝えるケースもあるのです。短時間でも適切な面接を行う企業もありますが、対応にあまりにも不安が残る場合は、十分に検討した上で勤務の可否を判断しましょう。
募集期間や人数が適切か判断する
介護職の定着率があまり高くない施設では、いつでも求人募集を出していたり、施設規模に対して多すぎる人数の募集を行っていたりします。こうした施設は、働く方が定着しにくい何らかの理由を抱えている可能性が高いでしょう。
たとえば、労働時間が守られず休みが取りにくい、人間関係の風通しがよくないなどの問題が発生していることがあります。もちろん、通年で求人募集している介護施設すべての離職率が高いわけではありません。しかし、判断基準として覚えておくと転職で失敗や後悔をしにくいでしょう。
高すぎる給与にも注意が必要
高い給与を設定している介護施設の求人は一見すると魅力的に見えますが、冷静に分析することが転職で失敗や後悔しないコツです。なぜなら、同じ地域内の介護施設と比べてあまりに給与が高すぎるところは、そうしなければ人材が確保できない理由を併せ持っていることがあるため。必ずしも働きやすい職場環境であるとは限らないのです。もちろん、働く方の待遇を良くしようと奮起している施設の可能性もありますが、給与が高い理由は冷静に見極めたいところといえるでしょう。
介護職への転職で失敗や後悔せずに長く働こう!
介護職の転職を成功させるために、どのような職場で働くかは見極めたいポイントです。一見良い待遇に見えても、必ずしも働きやすい職場であるとは限りません。また介護職への転職で、失敗や後悔せずに長く働くためには、求人情報や募集期間などのチェックが重要です。しっかりと情報を見極めながら、自分に合った職場を探してみてくださいね。