【高齢者レクリエーションアイデア】介護現場におすすめのお手玉遊び5選

利用者さんが楽しく、安全に取り組めるレクリエーションを企画することも介護スタッフの重要な仕事のひとつ。レクリエーションのアイデアが欲しい介護スタッフのために、今回はお手玉を使ったレクリエーションを5つご紹介します。昔遊びの代表格、お手玉を使ったレクリエーションは、親しみやすいと利用者さんにも人気です。投げる・バランスを取る・滑らせるなど、さまざまな動作で楽しむおすすめのレクリエーションを厳選しました。

お手玉を使ったレクリエーションはどんな施設におすすめ?

お手玉とは、小さな布製の袋にあずきや数珠玉などの実を入れ、複数個を1組にして縫い合わせた昔ながらのおもちゃです。現在では、中の実がポリエチレン製のものが主流になっています。

お手玉を使った介護レクリエーションの特徴を挙げてみましょう。

  • 高齢者が親しみを感じやすい
  • 当たっても怪我の心配がほぼなく安心!
  • 握る・投げる・運ぶ・滑らせる・落とす・当てるなど、さまざまな動作が可能
  • 1人向けから複数人向けまで、工夫次第でさまざまな人数で楽しめる
  • 身体機能および脳機能の活性化が期待できる
  • コミュニケーションの活性化が期待できる

お手玉のような昔ながらのおもちゃは、親しみを感じられると利用者さんも喜ばれます。また、手先を使ったり、腕や肩までダイナミックに動かしたりと体のさまざまな部分を運動させることができるのもメリット。単独でも複数人でも楽しめるうえ、レクリエーションの難易度も柔軟に調整可能です。

そのためお手玉を使ったレクリエーションは、デイサービスや在宅介護、住宅型有料老人ホームなどすべての介護施設におすすめと言えるでしょう。

それでは、おすすめのお手玉レクリエーションを紹介していきます。

運動会みたいに大盛り上がり!お手玉玉入れ

お手玉玉入れは、段ボール箱の上部にあけた穴を目がけてお手玉を投げ入れるレクリエーションです。期待できる効果は、腕・手指の運動や集中力・認知力・思考力の向上など。複数のチームを作り、対戦形式にすると、運動会のように盛り上がるでしょう。1人あたり10個程度のお手玉を持ち、1分間の制限時間内でより多くの玉を入れたチームが勝ちというルールです。

複数人で行う場合は、段ボール箱を中心とし、少し離れた場所で円を描くようにプレイヤーを配置すると玉入れ感がアップ!椅子に座った状態でも行えるため、上腕が動かせる方なら片麻痺があっても十分楽しむことができます。段ボール箱からのプレイヤーまでの距離や、段ボールにあける穴の大きさによって難易度の調整も可能。

段ボールとお手玉さえあればプレイできるので、準備の手間がかからないこともメリットです。大人数でプレイする場合は、介護施設内にあるホールなど比較的広い空間で実施すると良いでしょう。

集中力と筋力を養える!お手玉グラグラ棒

お手玉グラグラ棒は、トイレットペーパーの芯の上に置いたお手玉を落とさないようにゴールまで運ぶレクリエーションです。バランス感覚や集中力の向上をはじめ、手指・上腕の筋肉トレーニングも叶います。

まず、トイレットペーパーの芯の上にお手玉をセットしたグラグラ棒を6本用意します。そしてプレイヤーが座った状態で動かせる範囲にトレーなどを設置し、グラグラ棒を運び入れるゴールを設置。適当なトレーがなければ、色紙や段ボールの板などでゴールを作っても構いません。

お手玉を落とさずに、すべてのグラグラ棒をゴールまで運び入れることができたら終了。お手玉が落ちたら、机の上にグラグラ棒をセットした状態から再チャレンジします。このレクリエーションは1人でも複数人でも行えるため、さまざまな介護施設に対応。複数人で行う場合は、制限時間を設けて対戦形式にするのもおすすめです。

利用者さん同士の一体感が生まれる!お手玉リレー

お手玉リレーは、複数人で輪になって椅子に座り、1人1個のお手玉を持った状態からスタートします。音楽のリズムに合わせて隣の方へつぎつぎにお手玉を渡し、音楽が止まったときにすべての方が1人1個のお手玉を持っていたら成功というレクリエーションです。

歌いながら行うため、口周りの筋肉を鍛え誤嚥防止になるほか、口を動かすことで唾液の分泌が促進され口腔環境が整うなどの効果も期待できます。対戦形式ではなく、参加者みんなでいっしょに楽しむタイプのレクリエーションなので、自然と連帯感が生まれますよ。利用者さん同士のコミュニケーションが活性化することもおすすめポイントです。

お手玉リレー用の音楽はバラードではなく、テンポの良い歌謡曲などを選ぶと良いでしょう。利用者さん全員が口ずさめるような曲がベスト。8~10人の大人数で行うと、なかなか成功せず、大いに盛り上がります。大人数で行えるレクリエーションを探している介護施設は、ぜひ参考にしてください。

指先のトレーニングにおすすめ!トングでお手玉運び

トングでお手玉運びは、お手玉が10個程度入る容器を2つ用意し、片方の容器にすべてのお手玉を入れた状態でスタート。トングを使って、もう一方の容器にすべてのお手玉を運べたら成功というルールで行うレクリエーションです。トングは、先端がとがっていないため安全に使えておすすめ。より安全面を考慮するなら、全体が金属製のトングではなく、シリコン製のものや先端に樹脂加工が施されているものを選んでも良いでしょう。

このレクリエーションは、指先の筋力トレーニングにおすすめです。箸やスプーンを持つのが難しくなってきた利用者さんのレクリエーションにもぴったり。反対に、比較的手指の力があり、上手に操作ができる利用者さんであれば、箸を使ってお手玉運びを行ってもOKです。

得点計算で認知力向上も目指せる!お手玉トンネルくぐり

お手玉トンネルくぐりは、机の上に設置されたトンネル目がけてお手玉を滑らせ、トンネルごとに決められた得点の合計得点で競い合うレクリエーションです。まず、厚紙や牛乳パックでお手玉が通過できる程度(約10~15センチ)のトンネルを10個作ります。各トンネルに5点・10点・30点など得点を記載し、机の上にテープなどで固定してください。マイナス得点になってしまうトンネルを混ぜると盛り上がります

1人の手持ちは10個。10個投げ終わった合計得点で競い合っても良いですし、トンネルを見事通過したお手玉は、再度投げることができるなどのルールを作るのもおすすめです。このレクリエーションは、上半身の運動や集中力を高めて脳を活性化させることなどを目的としています。また得点を計算することで、認知機能の向上も期待できるでしょう。

お手玉は介護施設のレクリエーションにぴったり!

お手玉は親しみを感じられるだけでなく、サイズ感や重量感においても高齢者のレクリエーション用に適したアイテムと言えます。また、握る・運ぶ・投げる・滑らせる・落とすなどさまざまな遊び方ができ、幅広いレクリエーションに対応できるのもお手玉の良いところ。今回ご紹介したアイデアを参考に、介護施設の利用者さんが楽しめるお手玉レクリエーションを考えてみてください。

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