高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ7選【カルシウム・ビタミン編】
高齢者が陥りやすい「低栄養」。エネルギー、たんぱく質など、健康維持に欠かせない栄養が不足している状態を指します。とくに75歳以上の後期高齢者は低栄養になりやすいと言われているため注意が必要です。
今回は、高齢者の低栄養を防ぐためのおすすめレシピを紹介していきます。とくにカルシウム・ビタミンを摂取できるものをピックアップしました。ぜひ高齢者の献立づくりの参考にしてください。
目次
高齢者の低栄養対策!カルシウム・ビタミンの摂取基準量は?
レシピをご紹介する前に、カルシウム・ビタミンの摂取基準量を確認していきます。献立を考えるときにも基準量を意識しておくと、栄養を過不足なく摂取できるでしょう。
<高齢者の1日あたりのカルシウム摂取基準量(推奨量)>
男性:64~74歳…750ミリグラム、75歳以上…700ミリグラム
女性:64~74歳…650ミリグラム、75歳以上…600ミリグラム
<高齢者の1日あたりのビタミン摂取基準量>
・ビタミンA(推奨量)
男性:64~74歳…850マイクログラム、75歳以上…800マイクログラム
女性:64~74歳…700マイクログラム、75歳以上…650マイクログラム
・ビタミンD(目安量)
男性:64~74歳…8.5マイクログラム、75歳以上…8.5マイクログラム
女性:64~74歳…8.5マイクログラム、75歳以上…8.5マイクログラム
・ビタミンE(目安量)
男性:64~74歳…7.0ミリグラム、75歳以上…6.5ミリグラム
女性:64~74歳…6.5ミリグラム、75歳以上…6.5ミリグラム
・ビタミンK(目安量)
男性:64~74歳…150マイクログラム、75歳以上…150マイクログラム
女性:64~74歳…150マイクログラム、75歳以上…150マイクログラム
・ビタミンB1(推奨量)
男性:64~74歳…1.3ミリグラム、75歳以上…1.2ミリグラム
女性:64~74歳…1.1ミリグラム、75歳以上…0.9ミリグラム
・ビタミンB2(推奨量)
男性:64~74歳…1.5ミリグラム、75歳以上…1.3ミリグラム
女性:64~74歳…1.2ミリグラム、75歳以上…1.0ミリグラム
・ビタミンB6(推奨量)
男性:64~74歳…1.4ミリグラム、75歳以上…1.4ミリグラム
女性:64~74歳…1.1ミリグラム、75歳以上…1.1ミリグラム
・ビタミンB12(推奨量)
男性:64~74歳…2.4マイクログラム、75歳以上…2.4マイクログラム
女性:64~74歳…2.4マイクログラム、75歳以上…2.4マイクログラム
・ビタミンC(推奨量)
男性:64~74歳…100ミリグラム、75歳以上…100ミリグラム
女性:64~74歳…100ミリグラム、75歳以上…100ミリグラム
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ1「ごま豆乳つけうどん」
カルシウムが含まれるごま・豆腐・豆乳を使ったレシピです。
<材料>(1人分)
- 豆腐 1/3丁
- 白すりごま 大さじ1/2
- かつお節 小パック1/2
- 豆乳 100グラム
- めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2強
- きゅうり(千切り) 約1/2本
- うどん 1玉
<作り方>
- まずつけだれを作ります。ボウルに豆腐、すりごま、かつお節を入れ、フォークなどで豆腐が細かくなるまで潰しながら混ぜましょう。
- 1に豆乳とめんつゆを加えて混ぜ合わせたら、さらにきゅうりを加えて深さのあるお皿に入れます。
- 鍋に湯をわかしてうどんをゆで、冷水でしめて水気を切り、器に盛りつけます。2のつけだれに浸しながらいただきます。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ2「ミルク親子煮込み」
カルシウムが豊富な牛乳を使ったレシピです。
<材料>(1人分)
- 鶏もも肉(ひと口大にカット) 80グラム
- 玉ねぎスライス 1/3個
- 牛乳 150ミリリットル
- 醤油 大さじ1/2
- 卵 1個
- 三つ葉 適量
<作り方>
- 鍋に油(分量外)を敷き、中火で鶏肉を炒めます。火が通ったら玉ねぎを加え、しんなりするまで炒めます。
- 牛乳と醤油を加え、とろみがつくまで中火で8分ほど煮込みます。
- 溶き卵を入れて蓋をし、半熟状になったら火を止めます。器に盛り付け、三つ葉を飾ったら完成です。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ3「ほうれん草と水菜のごましらす和え」
カルシウムを多く含むほうれん草と水菜を使ったレシピです。ほうれん草にはビタミンKが、しらすはビタミンDも豊富。カルシウムとビタミンを同時に摂るのにおすすめです。
<材料>(1人分)
- ほうれん草 1~2株
- 水菜 1/2株
- しらす 大さじ1
【調味料A】
- 白すりごま 小さじ1/2
- 醤油 小さじ1
- みりん 小さじ1/2
- 砂糖 小さじ1
<作り方>
- ほうれん草と水菜はそれぞれ幅5センチくらいにざく切りにしておきましょう。
- 沸騰したお湯でほうれん草をゆで、再沸騰したタイミングで水菜を加えます。すぐに火を止め、どちらも冷水にとります。
- 水気を切った2に調味料Aを加えて混ぜ合わせ、器に盛りつけます。しらすをトッピングしたら完成です。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ4「冷しゃぶサラダ ヨーグルトソース添え」
ビタミンB1の含有量が食品の中ではトップクラスとも言われる豚肉を使ったレシピです。ヨーグルトソースでカルシウムも併せて摂取できますよ。
<材料>(1人分)
- 豚肉薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 50グラム
- レタス 2枚
- ミニトマト 2個
- カイワレ大根 1/4パック
- 乾燥わかめ 1グラム
【ヨーグルトソース】
- プレーンヨーグルト 30グラム
- 白すりごま 大さじ1
- 砂糖 小さじ1/2強
- 醤油 小さじ1/2強
<作り方>
- 酒(分量外)を加えた熱湯で豚肉をサッとゆでて冷水にとります。ザルで水気を切ったら、半分くらいのサイズに切っておきましょう。
- レタスはひと口サイズにちぎり、ミニトマトは4等分に切ります。わかめは水で戻し、水気を切ります。
- ヨーグルトソースの材料をすべて混ぜ合わせます。
- お皿に2とカイワレ大根、1を順番に盛りつけ、3のソースをかけたら完成です。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ5「ヨーグルトゼリー みかんソース添え」
デザートやおやつの時間にぴったりなゼリー。ヨーグルトを使い、みかんソースでビタミンも摂れるレシピです。
<材料>(4~5個分)
- プレーンヨーグルト 200グラム
- 砂糖 大さじ3
- レモン汁 小さじ1
- 牛乳 200ミリリットル
- 粉ゼラチン 7グラム
【みかんソース】
- みかん(缶) 80グラム
- 砂糖 小さじ1
- 片栗粉 小さじ2/3
<作り方>
- ボウルにヨーグルトを入れ、砂糖とレモン汁を加えて混ぜます。
- 小鍋に牛乳を入れて火にかけ、中火で沸騰直前まで温めます。
- 2を火からおろしたら粉ゼラチンを振り入れ、よく混ぜて溶かします。
- 3の粗熱が取れたら1を加えてよく混ぜます。
- 4を水で濡らしたカップ型に注ぎ入れ、冷蔵庫で固まるまで冷やしてください。
- 冷やしている間にみかんソースを作ります。まず、みかんをスプーンで細かく潰します。
- 小鍋にみかん・砂糖・片栗粉を入れてよく混ぜ合わせましょう。
- 弱火にかけて混ぜ、とろみがついたら火からおろして冷まします。
- 5が固まったら冷ました8をかけて完成です。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ6「ひじきと桜えびのおにぎり」
ひじきも桜えびも、カルシウムが豊富な食材です。また、にんじんはビタミンが豊富なので、おにぎりひとつで手軽にカルシウムとビタミンが摂取できます。食事のメニューにはもちろん、おやつの時間や小腹が空いたときなどにもおすすめのレシピです。
<材料>(1人分)
温かいご飯 200グラム
乾燥ひじき 2グラム
にんじん 5グラム
乾燥桜えび 4グラム
サラダ油 小さじ 1/2
塩 適量
焼きのり 適量
A:醤油 小さじ1/2
A:砂糖 小さじ1/2
A:みりん 小さじ1/6
A:かつおだし 40ミリリットル
<作り方>
1.乾燥ひじきは水で戻し、熱湯でゆでて水を切っておきます。にんじんは千切りにしておきましょう。
2.1をAで煮ます。
3.桜えびはサラダ油をひいたフライパンで炒めましょう。
4.2と3をご飯に混ぜ、おにぎりにして完成です。お好みで塩を振ったり焼きのりをまいたりして楽しんでください。
高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ7「鮭のクリームソースがけ」
鮭ときくらげには、ビタミンDが多く含まれています。また、牛乳ときくらげは、カルシウム豊富。彩りも良く食卓が華やかになるレシピなので、メイン料理におすすめです。
<材料>(1人分)
鮭の切り身 1切れ
A:みりん 小さじ1/2
A:醤油 小さじ1/2
A:酒 小さじ1/2
A:ごま油 小さじ1/2
A:すり白ごま 大さじ1/2
小松菜 50グラム
まいたけ 50グラム
きくらげ 5グラム
牛乳 75グラム
シチュールウ顆粒タイプ 大さじ1/2
塩 少々
こしょう 少々
<作り方>
1.密閉できる袋に鮭とAを混ぜ入れ、30分以上おきます。
2.1をグリルやフライパンで中に火が通るまで焼きましょう。
3.まいたけと水で戻したきくらげは食べやすい大きさに、小松菜は3センチ程度の長さに切ります。
4.フライパンで3にサッと火を通し、塩とこしょうで味をととのえてください。
5.4に牛乳を加えてひと煮立ちしたら火を止め、シチュールウを入れてよく溶かします。
6.シチュールウが溶けたら再び弱火をつけ、軽く混ぜながらとろみを出していきましょう。
7.皿に2を盛り、6をかけたら完成です。
カルシウムとビタミンを摂って低栄養を防ごう
カルシウムやビタミンは多くの食材に含まれているため、比較的摂取しやすい栄養素です。摂取基準量を目安に、さまざまなレシピで楽しみながら、介護・看護の現場での高齢者の低栄養対策に活用してくださいね。