高齢者施設向けお正月におすすめのレクリエーション8選
高齢者施設で働くスタッフにとって、レクリエーションの企画を立てることは大切な仕事のひとつです。特にお正月には、年始を感じられるようなレクリエーションで利用者さんを楽しませたいもの。そこで今回はお正月シーズンにおすすめしたい高齢者施設向けのレクリエーションを8つご紹介します。おみくじや絵馬づくりなど、外出の難しい利用者さんが初詣気分を味わえる企画もあるので、ぜひ参考にしてください。
目次
高齢者施設で初詣気分!おみくじ
おみくじ用にポストカードサイズの用紙を用意します。枚数に決まりはありませんが、おみくじを終盤に引く方の選択肢が明らかに少ないという状況にならないよう、参加人数+10枚くらいは用意しておくとよいでしょう。
利用者さんに1枚ずつおみくじの内容を書いてもらい、用紙を折りたたむところまで行ってもらいます。書くことが難しい方の分や余剰分は介護スタッフが書きましょう。気持ちよく新年をスタートさせるためにも、おみくじの内容はよい運勢だけにするのがポイントです。例えば、「よい出会いがあるでしょう」「失くしたものが見つかるでしょう」など。
そして、おみくじの紙が見えない箱にすべてのおみくじを入れ、利用者さんに順番に引いてもらいます。さらに紐や細い棒などがあれば、神社さながら読み終わったおみくじを結ぶところまで行うのもおすすめです。
へんてこな顔がおもしろい!スローイン福笑い
スローイン福笑いはお正月遊びの定番、福笑いを高齢者向けにアレンジしたレクリエーションです。目隠しをして手元で行う通常の福笑いと異なり、目隠しはせず、巨大な顔の輪郭に巨大な顔パーツを投げて楽しみます。
一般的なサイズの模造紙を用意し、おかめやひょっとこの顔を描きましょう。顔の各パーツを別の模造紙に描き、輪郭に沿ってカットしたのち、段ボールに貼り付けて強度を高めます。これで準備完了です。
プレーする際には、輪郭を描いた模造紙を床に置き、約2メートル離れた場所に椅子を設置します。利用者さんは椅子に座り、顔の各パーツを1投ずつ投げて顔を完成させるという流れです。輪郭も顔のパーツも大きいので高齢者でも見やすく、投げやすいのが特徴。また、まわりのギャラリーからもよく見えるため、利用者さんみんなで楽しむのにぴったりの運動系レクリエーションです。
高齢者施設で初詣気分を味わえる!絵馬づくり
絵馬づくりもお正月ならではのレクリエーションとしておすすめです。絵馬は厚紙や段ボールなどを絵馬の形にカットし、色紙などを貼るなどの方法で介護スタッフが作っておきます。利用者さんに絵馬とペンを配り、新年の豊富や願いごとを書いてもらいましょう。
通常のペンではなく、筆ペンや本物の筆を用意するのもおすすめです。筆は力加減や筆づかいが難しいため、手先の訓練にもなるでしょう。完成した絵馬は施設の壁などにディスプレイし、お正月らしさを演出します。
羽根の代わりに風船を使って!バルーン羽子板
バルーン羽子板は、うちわを羽子板に、風船を羽根に見立ててプレーする高齢者向けのレクリエーションです。座って行うため、車いすの方も楽しめます。羽子板代わりのうちわはなるべく無地のものを準備し、梅・富士山・だるまなどのお正月らしいイラストをプリントアウトして貼り付けておくとよいでしょう。
1対1で風船が落ちるまで競い合う、利用者さんに円になってもらい風船が落ちないようにつなげていくなど、人数や体の状態に合わせてルールを調整してください。
表情豊かに歌おう!お正月にちなんだ歌の合唱
音楽レクリエーションは、情緒の安定や脳の活性化などさまざまな効果が期待されています。お正月にちなんだ歌を利用者さんみんなで歌うことで、楽しく元気に1年のスタートを切ってもらいましょう。表情豊かに歌えるよう、明るい・しっとり・リズミカルなど、曲調の異なる曲をいくつかピックアップするのがおすすめです。
- 一月一日
- たこのうた
- 餅つき
- お正月
- 早春賦
- 七草なずな など
知らない曲があれば、YouTubeなどで調べてみてくださいね。
参加者が多くても盛り上がる!かるた大会
かるたは日本の伝統的な遊びで、一度はやったことがある人がほとんどでしょう。かるたは、読み札と絵札に分かれたカードを使用します。絵札を机などに広げて置き、読まれた読み札に対応した絵札を取りってその枚数を競い合うゲームです。
高齢者がかるたをする際は、文字や絵が大きくかかれたものを選ぶのがポイント。市販品でもよいですが、手作りしたものを使っても素敵ですよ。そのさいはダンボールなどかための紙で作成するのがおすすめです。札を読みあげる際は、利用者さんが聞き取りやすいように大きな声で読みましょう。
かるたは自然と身体を動かすことができ、脳トレにも効果的なレクリエーションです。参加者が多い場合は、グループ戦にすると盛り上がるでしょう。
抱負や座右の銘を書こう!書初め
一年の抱負や座右の銘、大切にしている言葉など、利用者さんに思い思いに好きな言葉を書初めしてもらうのはいかがでしょうか。手が不自由な利用者さんは一文字だけにする、あらかじめ考えてもらった文字を印刷するだけにするなど、それぞれの身体能力にあわせて工夫するとよいかもしれません。書き終わったら、利用者さん同士でなぜこの言葉にしたかを発表してもらうのもおすすめです。また、できあがった作品を施設内に展示するのもよいでしょう。
書初めは指先を使って作業するため、脳の活性化につながります。また、利用者さんに改めてこれからの目標や大切にしている言葉などを考えてもらう、よいきっかけになるのではないでしょうか。
施設のオリジナル感溢れる!すごろく
お正月に家族ですごろくゲームをした思い出がある人も多いのではないでしょうか。サイコロで出た数だけマスを進めるすごろくは、誰でも簡単に参加できるゲームです。高齢者施設では文字がよく見えるように、オリジナルで大きな用紙にマスを描くのがおすすめ。各マスには「○○の歌を歌う」や「体操をする」、「好きな○○を発表する」など、利用者さんみんなが楽しんで取り組める内容を書くとよいでしょう。サイコロも、ダンボールなどで大きなものを作ると、手が不自由な利用者さんでも投げやすくなりますよ。大きなサイコロですごろくをすることで、自然と身体を動かすことにもつながるでしょう。
お正月らしさを演出できるレクリエーションを企画しよう
お正月のレクリエーションを企画するポイントは、お正月らしさを演出することに尽きます。羽子板や福笑いなど定番のお正月遊びも、少しアレンジを加えることで高齢者レクリエーションとして楽しめるでしょう。利用者さんが新年を迎えられた喜びを感じられるような、楽しいレクリエーションを企画してみてください。