介護ロボット導入の補助金とは?どれくらい支援が受けられるか解説

介護ロボットやICTを介護の現場に導入するとき、条件を満たしていれば補助金がもらえるケースがあります。この記事では「介護ロボット導入支援事業」と「ICT導入支援事業」について概要を解説。補助金の額や、令和5年度の補助金制度に向けてできる準備などをご紹介していきます。「介護ロボットを導入したい」、「介護ロボット導入の際の費用負担をできるだけ軽くしたい」、そんな介護施設の方はぜひご確認ください。

介護ロボット導入の補助金とはどんな制度?

介護ロボットやICTを介護施設に導入するときに補助金がもらえる制度として「介護ロボット導入支援事業」や「ICT導入支援事業」というものがあります。

介護ロボットやICT導入支援の目的

「介護ロボット導入支援事業」や「ICT導入支援事業」は地域医療介護総合確保基金による制度。介護ロボットの導入を補助金で支援し、介護施設でのケアの質を維持・向上させる、業務を効率化させる、介護スタッフの負担を軽減する、といったことが事業の目的です。

主体となる機関

「介護ロボット導入支援事業」や「ICT導入支援事業」は各都道府県が主体となり実施しています。都道府県ごとに公募があり、終了のタイミングはさまざまです。令和4年度の公募は2022年11月末現在で終了しているところがほとんどですが、令和5年度も補助金の公募があることが予想されます。

介護ロボットやICTの導入補助金はいくらもらえるの?

介護ロボットやICT導入補助金の内容を確認していきましょう。

「介護ロボット導入支援事業」の補助金

補助額の上限は介護ロボットの種類により異なり、補助率は都道府県により設定されています。

導入補助金がもらえる介護ロボットとは

介護ロボット導入補助金の対象となるのは、移乗支援や移動支援、入浴支援、排泄支援、見守りなど、介護をサポートしてくれるロボットです。厳密には、厚生労働省・経済産業省の「ロボット技術の介護利用における重点分野」において定められています。

特定の介護ロボットは補助金上限100万円

介護ロボットのなかでも、移乗支援、入浴支援をするロボットは補助金が高額です。1機器あたり上限100万円まで補助金を申請することができます。

通常の介護ロボットは補助金上限30万円

移乗支援、入浴支援をするロボット以外の介護ロボットの場合は、1機器あたりの補助金上限は30万円です。

通信環境整備は補助金上限750万円

見守りセンサーを導入するためにWi-Fiの工事やインカムを導入するなど、通信環境の整備が必要な場合は上限750万円まで助成されます。

「ICT導入支援事業」の補助金

補助額の上限は事業所の規模により異なり、補助率は都道府県により設定されています。

導入補助金がもらえるICT機器とは

請求業務や記録、情報共有などができる介護施設業務を支援するソフトウェアや、タブレット・スマホ・インカムなどの機器、Wi-Fiルーターなどの通信環境機器が対象です。

補助金上限は260万円

補助額の上限は、職員数で判断される事業所の規模により異なります。

<補助額の上限>

  • 10人までの介護施設・事業所…上限100万円
  • 11人~20人までの介護施設・事業所…160万円
  • 21人~30人までの介護施設・事業所…200万円
  • 31人以上の介護施設・事業所…上限260万円

参考:厚生労働省「介護分野におけるICTの活用について」

令和5年度の補助金制度に向けて準備しておこう

先述したように、令和4年度の介護ロボット導入やICT導入に関わる補助金の公募は終了している都道府県がほとんどです。しかし、令和5年度にも公募があると予想されます。早めに準備をして備えておくと、申請がスムーズでしょう。

介護ロボット導入やICT導入に関わる補助金を申請するためには、申請書のほか、導入計画書や検討会議の協議録、見積書、カタログなどの提出が求められます。

介護ロボットやICT導入の補助金制度で効率化を目指そう

介護施設でのケアの質の維持・向上、業務の効率化、介護スタッフの負担軽減を目的に介護ロボットやICTの導入には補助金制度が設けられています。補助金の額や公募の〆切は都道府県により異なるのが特徴。介護ロボットやICTの導入を検討している場合は、令和5年度の公募でスムーズに補助金申請ができるよう、情報を定期的にチェックしておきましょう。

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