利用者さんのケアマネジャーの選び方とは?信頼を得るための4つの方法
ケアマネジャー(介護支援専門員)の仕事は、利用者さんからの信頼を得ることから始まると言っても過言ではありません。とはいえ、信頼関係を築くことは簡単ではなく、利用者さんからのクレームに頭を悩ませた経験があるケアマネジャーも多いのではないでしょうか?そこで今回は、利用者さんのケアマネジャーの選び方をヒントに、信頼され、選ばれるケアマネジャーになるための4つの方法をご紹介します。
目次
利用者さんやその家族からクレームが入ることも…
ご存知のとおり、要介護認定を受けた方が適切な介護サービスを受けられよう、ケアプランの作成や介護サービス事業者との調整を行うことが、ケアマネジャーの主な仕事。ケアマネジャーは、利用者さんやそのご家族にとって介護分野における最も身近な相談役となり、希望通りの介護生活を送ることができるようサポートを行います。
ケアマネジャーと利用者さんという“人対人”のやり取りの中で、ときには利用者さんやそのご家族からケアマネジャーに対する不満や不信の声が上がることもあるでしょう。
それらのクレームにも、介護のプロとしてしっかりと対応・対処することもケアマネジャーの仕事の1つです。しかし、不満を解決できなかったり、人間関係が悪化したりすると、利用者さんからケアマネジャーの変更願いが出される場合もあります。
では、利用者さんと良好な関係を築き、信頼されるケアマネジャーとはどのような人物なのでしょうか?それを知るために、まずは利用者さんのケアマネジャーの選び方をチェックしてみましょう。
利用者さんのケアマネジャーの選び方とは?
利用者さんはケアマネジャーのどこを見て選んでいるのでしょうか?利用者さんのケアマネジャーの選び方を4つご紹介します。
【経験値】経験が豊富かどうか
できるだけ経験豊富なケアマネジャーに担当してもらいたいと思う利用者さんがほとんど。要介護認定を受けた方にとって、今後どのような生活を送ることになるのかがケアマネジャーにかかっているのですから当然のことでしょう。
またケアマネジャーとしての経験年数だけでない場合もあります。医療に重きを置いた介護を受けたい方は看護師資格を持つケアマネジャーを、家事支援に重きを置いた介護を望む方は介護福祉士の資格を持つケアマネジャーを選ぶことも。ケアマネジャーの特定の能力に重点を置いた選び方をする方もいるようです。
【知識量】介護全般に関わる知識があるかどうか
介護に関する専門的な知識の量はもちろん、知識に偏りがないかどうかについても利用者さんはチェックしています。例えば、介護保険の住宅改修について詳しく教えてくれる、介護だけでなく医療についての知識も豊富か、などです。利用者さんが“今”必要としている情報や知識をピンポイントで提供できるケアマネジャーは、利用者さんから選ばれているようです。
【人柄】態度は悪くないか、相談しやすいか
利用者さんによるケアマネジャーの選び方の中で、人柄は絶対に外せない条件と言っても良いでしょう。要介護認定を受けた方やそのご家族の多くは、介護保険サービスや介護施設に関する知識を持ち合わせておらず、大きな不安を抱えています。そのため、不明点や疑問点を気軽に相談でき、いつも笑顔で対応してくれるなど、人柄や態度の良いケアマネジャーを選びたいという方が多いようです。
【熱量】親身になってくれるか
仕事への熱量も、利用者さんがケアマネジャーを選ぶ際の大切な要素です。いくら話しやすく、人柄が良いとしても、電話がつながりにくく返信も遅いなど、親身になってくれていないと利用者さんが感じる言動が続くと、信頼を欠いてしまうことに…。やはり、仕事への熱量が高いケアマネジャーほど、利用者さんから選ばれています。
選ばれる、信頼されるケアマネジャーになるための4つの方法
利用者さんのケアマネジャーの選び方をヒントに、利用者さんに信頼されるケアマネジャーになるための方法をまとめました。
同業者や他の専門職の方とコミュニケーションを取り情報や知識を得る
前項のケアマネジャーの選び方にあったとおり、利用者さんは経験豊富なケアマネジャーを求めます。しかし、経験値はすぐに増やせるものではありません。そこで重要なことは、同業者や看護師、保健師などをはじめとした他の専門職の方と積極的にコミュニケーションを取ることです。すると、自分の知り得なかった知識を得ることができ、経験年数以上の情報や知識のある頼れるケアマネジャーを目指せるでしょう。
質問・疑問は利用者さんがわかるまで丁寧に説明する
利用さんからの質問や疑問に回答するのは当然のこと。しかし、こちらの回答を利用者さんが理解できなければ意味がありません。そのため回答したあとに、利用者さんがしっかり理解できたかどうかを確認してみてください。会話の中で、まだ理解できていないと判断できた場合は、よりかみ砕いた表現やイラスト・資料なども用い、再度ゆっくりと丁寧に説明することをおすすめします。
挨拶や感謝の言葉の数を増やす
人柄の良いケアマネジャーが求められることはわかっていても、どうすれば人柄を良くすることができるのだろう?と思う方も多いのではないでしょうか。そんな方は、挨拶や感謝の言葉の数を増やしてみることから始めてみてください。
この挨拶や感謝の言葉とは、利用者さんへ向けたものだけでなく、同業者や介護スタッフへ向けたものも含まれます。身内のスタッフに対しても丁寧に挨拶をしている姿を見ると、利用者さんからの好感度もアップするでしょう。
クレームには迅速かつ適切に対処する
利用者さんから、不安や不満の声が届くことは少なくありませんよね。クレーム対応は大変な仕事ではありますが、迅速かつ適切に対処することで利用者さんからの大きな信頼を得られるチャンスにもなります。
中には、クレームにすぐ対応できず、利用者さんを待たせてしまうケースもあるでしょう。その場合にも、迅速に第一報を入れる、途中経過の連絡をするなど、利用者さんが安心できるよう努めることが大切です。
利用者さんの選び方をヒントに選ばれるケアマネジャーになろう
利用者さんのケアマネジャーの選び方を知ることにより、頼られるケアマネジャーになるためには、どうすれば良いかが理解できたのではないでしょうか。今回ご紹介した4つの方法すべてを実践することが難しければ、今すぐできる方法を1つ選んで試してみるのもおすすめです。利用者さんとそのご家族の信頼を集めるケアマネジャーを目指しましょう。