介護の仕事のやりがいって?介護職の魅力を紹介

「介護の仕事はキツイ」という印象を持たれがちですが、実際に現場の声を聞くと、多くの介護スタッフが「介護の仕事はやりがいがある!」と答えています。今回の記事では、介護スタッフが仕事でやりがいを感じる瞬間や、介護の仕事の魅力について具体的にご紹介。また、やりがいを見失ったときの対処法にも触れていますので、仕事で悩んだらぜひ参考にしてくださいね。

やりがいを感じるのはどんなとき?

多くの介護スタッフがやりがいを感じている仕事ですが、やりがいを感じる瞬間は人それぞれ。介護現場で働くスタッフたちがやりがいを感じるのは、どのようなときなのでしょうか。

感謝の言葉をもらえたとき

介護の仕事に限りませんが、やはり「ありがとう」という感謝の言葉をもらえたときは、「この仕事をしていてよかった」とやりがいを感じる瞬間ですよね。

ある介護スタッフは、失敗続きだった新人の時期に「大丈夫よ」という利用者さんの声かけに救われたそうです。その後、徐々に利用者さんのサポートが上手くできるようになるにつれて「ありがとう」と言われることが増え、その度にやりがいを感じるようになったとか。

また、利用者さんだけでなくご家族から感謝の言葉をかけられることもあるでしょう。看取りの際、「今まで本当にありがとう」という言葉をご家族からかけられたとき、介護の仕事を頑張っていて良かったと実感した介護スタッフもいました。

利用者さんの変化を感じたとき

利用者さんの良い変化も、介護の仕事でやりがいを感じる瞬間のひとつです。たとえば、「トイレに歩いて行けた」など。特に自分が担当している利用者さんがリハビリを頑張って回復していく姿を間近で見ると、大きなやりがいを感じるのではないでしょうか。

また、施設に入られたばかりで緊張していた利用者さんが、少しずつ施設に慣れて笑顔が増えてきたときも、介護スタッフが仕事にやりがいを感じる瞬間です。

自身の成長を感じたとき

介護職は知識も大切ですが、現場で多くの経験を積むことで、できることが増えていく仕事。関わる利用者さんの状態は、さまざまです。その利用者さんに合ったサポートを模索しながら、少しずつ成功を積み重ねることでスキルアップしていきます。多くの経験を積む中で理想的なサポートができるようになったとき、自身の介護スタッフとしてのスキルの高まりを感じ、仕事のやりがいを実感することも多いようです。

実際に働いているスタッフが感じる介護職の魅力

介護の仕事は、さまざまな場面でやりがいを感じられることが分かりました。では実際に、現場で働く介護スタッフは、どのようなところに介護職の魅力を感じているのでしょうか。

高齢化社会になくてはならない仕事

高齢化社会の日本にとって、介護の仕事は必要不可欠です。しかし、介護の現場では慢性的な人手不足とも言われています。必要とされている人材として働くことは、大きなやりがいにつながるのではないでしょうか。

介護業界は、慢性的な人手不足と言われています。介護職はどの地域でも比較的需要が高い職種のため、転居により今の職場を退職することになったとしても、転居先で職探しに困ることはないでしょう。さらに、レベルの高い資格を持っていると、好待遇の職場を見つけることも可能です。

介護の仕事は、正社員だけでなく派遣やパートなど働き方の形態が豊富。自分のライフスタイルに合わせた働き方が選べるのは、大きな魅力でしょう。

働きながらステップアップできる仕組み

介護職にはさまざまな資格があり、働きながらステップアップできます。介護職員初任者研修や実務者研修を取得しているなら、介護福祉士を目指しましょう。介護福祉士の資格を持っているなら次は社会福祉士やケアマネジャー、といった具合に、やる気次第でどんどんキャリアアップできます。

施設形態によってさまざまなやりがいがある

介護職と一口に言っても、さまざまな職種があります。勤務する施設によって仕事の内容が異なる分、やりがいを感じる場面も違うでしょう。

特別養護老人ホームは、他の施設に比べて利用者さんが長く入所される傾向にあり、利用者さんやご家族と深い関わりがあるのが特徴。感謝の言葉をかけられる機会も多く、その言葉を励みに頑張っている介護スタッフも多いようです。

一方で、デイサービスやデイケアといった通所施設では、利用者さんと関わる時間は短いですが、機能訓練やレクリエーションを通じて、できることが増えたり笑顔が見られたりすると、やりがいを感じられるでしょう。

自分がやりがいを感じられる職場を探すのも、仕事のモチベーションを保つひとつの方法です。

やりがいが感じられなくなったら?

やりがいを感じる場面が多い介護の仕事ですが、大変な業務を行う日々の中、やりがいを見失うこともあるでしょう。そのようなときは、どう対処すれば良いのでしょうか。

やりがいを感じられない原因

介護スタッフが仕事にやりがいを感じられなくなる原因は、いくつかあります。その中のひとつが、給料が安いことです。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査の概要」によると、10名以上の事業所で働く介護職員の平均年収は約352万円、全産業の平均年収は約489万円でした。

この結果から見ても、介護職員の平均年収は日本人の平均年収より低いことが分かります。介護の仕事自体にやりがいを感じていたとしても、見合った対価をもらえていない場合、仕事に対するモチベーションを保つのは難しくなるでしょう。

介護の仕事に限ったことではありませんが、職場の人間関係が上手くいっていない場合も、やりがいを感じられなくなる原因になります。

人手不足で業務が忙しくなったり残業が増えたりすると、やりがいを見失いがちです。好きな介護の仕事も、ワークライフバランスが取れなくなると、やりがいを感じることは難しいかもしれませんね。

やりがいを感じられないときはどうする?

やりがいを感じられなくなったときは、いくつかの対処法を試してみましょう。介護の仕事を志したときの気持ちを思い出すのも、初心に返れて良いかもしれません。

今持っている資格よりも、上位の資格取得を目指してみるのも有効な方法です。上位資格取得で収入がアップすることで、再びやりがいを感じるかもしれませんよ。

転職を視野に入れてみるのも、ひとつの方法ではないでしょうか。今の職場に改善できない問題があるなら、どのような職場ならやりがいを感じられるのかを明確にして、自分に合った職場を見つけるのも良いでしょう。

経験年数によってやりがいの感じ方が違う

経験年数や担当する業務によって、やりがいの感じ方は違います。やりがいが感じられなくなったら、次のステップに進む時期が来ているのかもしれません。

入職から2年以内の新人なら、利用者さんからの感謝の言葉にやりがいを感じる時期。日常業務に慣れてきたら、上位資格の取得を目指してはいかがでしょうか。

2年以上が経過した中堅介護スタッフは、日常のルーティン業務に慣れて少しずつ責任のある仕事を任される時期です。新人教育を担当する立場になり、介護スタッフの成長がやりがいにつながることもあるでしょう。

入職から4年以上のベテラン介護スタッフになると、日々の業務からやりがいを感じることは少ないかもしれません。しかし、スタッフのマネジメントを任されるなど、責任のある仕事が増えてくる時期ではないでしょうか。これまでの経験や知識を活かして現場を動かしていく中で、新たなやりがいが生まれるはずです。

介護の仕事はやりがいを実感できる

今回の記事では、介護の仕事にやりがいを感じるときや、介護職の魅力についてご紹介しました。「人の役に立ちたい」という志を持って仕事をしていても、さまざまな原因からやりがいを見失うこともあるでしょう。そんなときは一度立ち止まって、初心に立ち返ったり改善を図ったりしてみてはいかがでしょうか。

この記事をシェアする