介護職のピアスはOK?その他の身だしなみについて

職業によってふさわしい身だしなみを求められますが、介護職の場合はどうでしょうか?「ピアスなど好きなファッションを楽しみたい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、介護スタッフは利用者さんに直接接する仕事です。そのため、利用者さんが不快に感じる身だしなみは控えた方が良いでしょう。また、安全面の配慮からやめた方が良いファッションもあります。そこで今回は、介護職の身だしなみについて詳しく見ていきましょう。

結論からいうと…ピアスはNG

一般的に介護職の場合、制服が支給されることもあるため、ファッションを楽しみにくいと感じるかもしれません。その中でおしゃれをするとなると、ピアスやイヤリングをイメージする方も多いでしょう。

ピアスやイヤリングであれば、小さくかわいらしいものもあるため、利用者さんに迷惑はかからないと思っている方も。しかし実際は、介護職のピアスやイヤリングの着用はNGです。

ここでは、介護職の方のピアスやイヤリングがNGな理由について説明します。

利用者さんがケガをするリスク

例えば、利用者さんをベッドから車椅子に移動させる場合、介護スタッフは利用者さんと身体を密着させる必要があります。この時、ピアスやイヤリングの金具などが利用者さんの肌に触れると、利用者さんがケガをするかもしれません。

また、何かのはずみでピアスが落ち、利用者さんの食事の中に落ちてしまったらどうでしょうか?利用者さんが気づかず食べてしまう可能性もあります。認知症の利用者さんの場合、床などに落ちたピアスを口に運んでしまうケースも考えられるでしょう。

このように、利用者さんがケガや誤飲をするリスクがあるため、ピアスやイヤリングなどの外れやすいものは着用NGです。

介護スタッフ自身がケガをするリスク

利用者さんを守るためにピアスやイヤリングの着用はNGですが、介護スタッフの身を守るためでもあります。

ピアスやイヤリングが利用者さんの服に引っかかったり、利用者さんに引っ張られたりした場合、介護スタッフがケガをするリスクが高いためです。

その他の身だしなみについて

介護職は一般的な事務職とは違う面で身だしなみに配慮しなければなりません。では、ピアスやイヤリング以外ではどのような点に注意しなければならないのでしょうか?働く事業所によって異なりますが、基本的なルールを紹介します。

髪の色

髪の色に関しては、「清潔感のある髪型」などと就業規則に記載されている事業所が多いようです。ブリーチをしない明るめの茶髪程度の髪色はOKとしているところもあるため、髪色に関しては比較的寛容なケースが多いと言えるでしょう。

ただし、髪が長い場合、ゴムで1つにまとめたりピンでとめたりなど、作業する際に髪が邪魔にならないようにする工夫が必要です。

メイク

メイクは多くの介護スタッフがしていますが、華美になり過ぎないナチュラルメイクが求められます。メイクが濃すぎると、清潔感を感じにくいためです。また、つけまつげは、目元から落ちて利用者さんが誤飲してしまうケースがあるため、着用は控えましょう

ネイル

ネイルは派手でなければOKとしている事業所もあるため、髪の色と同じく比較的制限は少ないでしょう。しかし、利用者さんの身体を拭いたり着替えを手伝ったりすることもあるため、爪は短く整える必要があります

また、ネイルにストーンやアクセサリーをつけるのはNGです。万一外れた際に、利用者さんが誤飲するリスクがあるためです。

結婚指輪

結婚指輪は、シンプルなデザインのものが多いため、そのまま着けている方もいます。しかし、介助や手洗いなどで邪魔になることもあるため、外しているという方もいるようです。

ネックレス

ネックレスは、ピアスと同じように、利用者さんや介護スタッフ自身がケガをする可能性があるため、着用NGです。介助の際に利用者さんに引っかかったり、認知症の利用さんに引っ張られたりする可能性があります。

香水

介護スタッフは利用者さんと密着して介助することが多いため、香水は控えましょう。自身は「良い香り」と感じていても、他の方は「嫌な香り」と感じるケースがあるためです。

香りの強い柔軟剤も香水と同じようなものなので、注意しましょう。また、喫煙する介護スタッフは、喫煙後のケアについても心がけてください。タバコを吸わない方は、タバコのにおいに敏感で、不快に感じやすいためです。

介護スタッフらしい身だしなみとは

介護スタッフらしい身だしなみとは、「清潔感があって安全で動きやすい服装」。利用者さんの多くは高齢のため、高齢の利用者さんが好感を持てる身だしなみを心がけると良いでしょう。

だらしない身だしなみだと、利用者さんから信頼を得られないだけでなく、介護スタッフ間でのコミュニケーションも円滑にとれないというケースもあるかもしれません。社会人として、基本的な身だしなみを意識しましょう。

仕事とプライベートを分けて考えよう

「介護職でもピアスをして、いつもきれいでいたい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ちょっとしたアクセサリーが、利用者さんや自身を傷つける原因になることもあります。仕事とプライベートを分け、オンオフを意識することで、よりファッションを楽しめるようになるケースも。仕事中は安全を第一に、シンプルなファッションに徹しましょう。

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